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【記録員コラム】記録員ってオフの間は何をしているの?

 2018年シーズンも各球団キャンプが始まり、2月24日にはオープン戦が始まります。球春到来と聞くと気持ちが高ぶる方も多いのではないでしょうか。私もその一人です。

 さて、昨年から掲載を開始したこの記録員コラムでは今まで記録に関する規則を主に紹介してきましたが、今回は規則から少し離れ、「公式記録員ってシーズンオフの間は何をしているの?」と聞かれることがよくあるので、その疑問にお答えしたいと思います。基本的には毎年、2月のオープン戦に始まり、一軍及び二軍の公式戦、オールスター、クライマックスシリーズ、日本シリーズ、侍ジャパン関連の試合に公式記録員として全国の各球場へ行き、スコアを書いています。これら以外のだいたい11月から2月の間は、NPB事務局へ出勤し、様々な仕事をしています。そのうちの一つとして、NPBで毎年作成している書籍の原稿執筆・校正業務があり、いくつかを紹介します。

「オフィシャルベースボールガイド」
前年の公式戦成績や歴代の達成記録等、日本で唯一のプロ野球に関する公式記録集

「セントラル・リーグ グリーンブック」
セ・リーグ6球団の全陣容、球団変遷、本塁打や奪三振等の各種記録

「パシフィック・リーグ ブルーブック」
パ・リーグ6球団の全陣容、球団変遷、本塁打や奪三振等の各種記録

 また、記録員内で使用するマニュアルや二軍の記録集等を作成しています。

 もう一つ、シーズンオフの仕事として、NPBが運用するプロ野球公式記録の管理システム「Baseball Information System(BIS)」における過去データの補完作業があります。BISでは公式戦が始まった1936年から現在までの公式記録データを保有していますが、過去データの整備を進め、セ・パ2リーグ制となった1950年以降の全試合を対象に詳細データの補完作業を行っています。具体的には、NPBに保管してある約60年も前の古いスコアを1試合ずつ見ながらデータ入力をしチェックする、という作業をひたすら繰り返しています。

 この他、日本野球規則委員会の一員として公認野球規則の改定、編纂に携わったり、前シーズンに起きた珍しいプレイ等を参考に勉強会を実施して記録技術向上に努めたりと、シーズン中における球場業務とは打って変わって様々なデスクワークをこなしています。

 「公式記録員ってシーズンオフの間は何をしているのか」ということに関して、少しイメージが沸きましたでしょうか。たまに「オフの間は試合がないからずっと休んでいるんじゃないの」なんて聞かれることもありますが、実は忙しい日々を送っているということを紹介させていただきました。

 それでは、2018年シーズンもよろしくお願い致します。

【NPB公式記録員 伊藤亮】