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【コラム】レベルの高い3球種で今季パ完封一番乗り。向上心旺盛なロッテ・種市篤暉の理想形

 最後まで球威は衰えなかった。7月25日、西武戦(メットライフ)に先発したロッテの種市篤暉は9回、二死満塁のピンチを迎えた。打席にはスパンジェンバーグ。初球は外角への148キロ直球、2球目は外角低めへのフォークで空振りを奪ってあっという間に追い込む。1球ボールを挟んだ136球目。外角高めのボールゾーンへ力いっぱい投げ込んだつり球はこの試合、最速となる149キロをマークした。スパンジェンバーグのバットは空を切り、プロ4年目で初めての完封勝利を達成。これは今季パ・リーグ一番乗りのシャットアウト劇でもあった。

 「最後は自分に『頑張れ』という気持ちで向かっていきました。やっぱりピッチャーとしては完投したい。それに去年の最終戦から完封したいなと思っていました」

 2017年、ドラフト6位で八戸工大一高からロッテに入団した種市。18年に一軍デビューを果たし、7試合の先発を経験した。3年目の昨季は4月29日の楽天戦(楽天生命パーク)でプロ初勝利を飾るなど8勝をマーク。さらなる飛躍を期し、昨オフには米トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」に派遣され、最先端の練習法を学んだ。18年からは1月の自主トレで千賀滉大(ソフトバンク)も参加する「コウノエ・スポーツアカデミー」の合宿トレーニングで練習に励むなど向上心は旺盛だ。

 キャンプではフォーム固めに腐心した。「メカニックの部分を言葉で説明するのは難しいのですが、考えることは20、30個くらいありますね。チェック項目は多いんですけど、一気にやろうとすると考え過ぎてぐちゃぐちゃになってしまうので、1日に2個か3個、今日はこの動きをしっかりできるようにしよう、という感じで取り組んでいます」と語っていたが、地道な努力が結果となって表れている。

 力強い直球にスライダー、フォークの3球種だけで打者を牛耳る種市。試合で使う球種が少ないことにも理由がある。「あまり変化球を投げたくないというか、変化球ピッチャーにはなりたくないんです。真っすぐで押していける、真っすぐで抑えられるピッチャーになりたい。その上で100点に近いボールを1つ2つ磨いていきたいです。60点や70点のカットボールやツーシームを投げても意味がないと思っています」。事実、その3球種のレベルはそれぞれ高い。

 これからも進化は止めない。「(直球の)マックスは上げていきたい」と前を見据える。「やはり160キロを投げたい。でもそれ以上にアベレージが上がれば、変化球も絶対にもっと生きてくる。常時150キロを出すことができれば、スライダーやフォークでもっと三振を取ることができると思うので、やはり真っすぐは磨いていかなければなりません」と自身の完成形を頭に思い描いている。

 7月27日現在、6試合に投げて3勝1敗。防御率はリーグ2位の2.20をたたき出している。エースへの階段を上りつつある種市。今シーズン、どこまで成長を果たすか非常に楽しみな右腕だ。

【文責:週刊ベースボール】