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【コラム】史上64人目の250本塁打を達成!進化した打撃で初の本塁打王へ突き進む、日本ハムの四番・中田翔

 白球は逆方向、右翼のラグーン席に着弾した。9月10日のロッテ戦(ZOZOマリン)、初回に日本ハムは1点を先制し、さらに一死二塁で打席には四番・中田翔。2ボール0ストライクから岩下大輝が投じた外角低めへの143キロ直球を中田が踏み込んでとらえた24号2ランは、史上64人目の通算250本塁打でもあった。現役では中村剛也(西武)、バレンティン、松田宣浩(ソフトバンク)、福留孝介(阪神)に次いで5人目の快挙。チームの連敗も3で止め、中田は「打った瞬間、行ってくれ!と。風のおかげで入ってくれました。本当は札幌ドームのファンの前で打ちたかったけど、ここにもたくさんファンの方が来てくれている。いろいろな応援ボードを掲げてくれているのが見えていたし、本当に感謝しかないです」と笑顔を見せた。

 9月14日現在、本塁打、打点でトップを走る。2014年、16年と2度、打点王には輝いているが、本塁打のタイトルとは無縁だった。広い札幌ドームを本拠地としていることもあるが、15年の30本塁打が最高成績。「ほかの球場がうらやましい。何本ホームランを損しているんだと考えるとちょっと悲しくなるときもある」と本音を漏らしたこともあるが、今季は自己最高を上回るペースで本塁打を量産している。

 プロ13年目の今季は自信が違った。一昨年のオフから瞬発系のウエート・トレーニングを重視し、インパクト時に最大のパワーをボールに伝えることを意識。見た目には脱力しているような始動から、打つ瞬間だけに最大のパワーを出そうとする。体の軸がブレず、確率良く本塁打を打つことを目指していたが、それが形になってきた。確実性と長打力を同居させた新フォームに「昔みたいにフルスイングしなくても今は勝手に打球が飛んでいってくれる」と手応えを得た。あまりの好感触から「モノが違うというか、“レベチ”だね」と自ら表現。レベルが違うという言葉を略したギャル語「レベチ」も飛び出すほど、納得の打撃をつかんだ。

 3月末から始まった自主練習期間では、新型コロナウイルスの感染拡大防止に努める球団方針のもと、打撃投手やトレーナーら球団スタッフも自宅待機。中田もできることが限られる中で春季キャンプ時と同様にバットを振り込み、ウエート・トレーニングで体を追い込んだ。開幕できる日を信じて、土台を再び固める作業に邁進。それがいま、結果となって表れている。

 「フリー打撃でもしっかりと意識した中で逆方向に打つようにしている。スイングも理想に近い」と自画自賛したのは8月22日の楽天戦(札幌ドーム)で5回に放った一発だった。12球団一番乗りの20号ソロを札幌ドームの右中間最深部へ運んだ。最も本塁打が出にくいとされる球場の一番難しい位置、逆方向への本塁打は力と技が融合したまさに「レベチなアーチ」だったと言えよう。

 本人は「ここぞという場面で打つのが四番。チームを勝たせる打撃をするだけ」と本塁打よりも打点を稼ぐことに重きを置く。チャンスも四番に回るように攻撃の戦略が練られる。だから、期待に応えて打点を挙げるだけだが、進化した打撃で突き進む今季、中田が四番の役割を果たせば、本塁打のタイトルも自然と近づいてくるだろう。

【文責:週刊ベースボール】