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【コラム】プロ野球新39試合連続無失点をマークした、西武・平良海馬が大事にしている言葉

 「運です」

 2006年の藤川球児(阪神)を抜き、プロ野球新記録39試合連続無失点の金字塔を打ち立てた平良海馬(西武)はヒーローインタビューで要因を問われ、真顔でそう言い切った。7月1日のソフトバンク戦(PayPayドーム)。1対0と最少得失点差で9回裏のマウンドに上がった平良は先頭の三森大貴を3球で空振り三振と素晴らしい立ち上がりを見せるが、柳田悠岐に左前打を浴びると、続く中村晃の当たりは左翼手の前にポトリと落ちる安打。代走の佐藤直樹は一気に三塁へ。一度はセーフ判定になったが、勢い余ってベースを離れた佐藤直はタッチアウト。リプレー検証でも判定は覆らず、一死二、三塁の大ピンチが一転、二死二塁に。その後、栗原陵矢を左邪飛に仕留め、無失点で試合を締めた。

 「達成できて本当にうれしいです。結構危なかったけど、良かったです。あれで(三塁タッチアウト)流れが変わった。運がいいと思って生きています。記録をつくれたのは証拠みたいな感じでうれしい。(新たな)目標はないです。一歩一歩、毎日の積み重ねだけです」

 もともと今季に向けて掲げた目標は「最優秀中継ぎ投手賞」、そして「防御率0点台」だった。大き過ぎる目標を視野に入れるようになったのは、西武の先輩で現在はMLBマリナーズで活躍する菊池雄星の影響を受けたからだ。1年目が終わった2018年オフのことだった。自主トレで菊池、髙橋光成、佐野泰雄とトレーニングに明け暮れた平良。ボールに的確に力を伝えるための体の動かし方なども学んだが、そのときに菊池からかけられた言葉を大切にしている。

 「自分の気持ちを小さくしないで、大きなイメージを持ってやったほうがいい」

 2年目の19年、7月19日のオリックス戦(メットライフ)でプロ初登板を果たすと同年、26試合に登板し、2勝1敗1セーブ6ホールド、防御率3.38をマーク。さらに3年目の昨年、54試合に登板し、1勝1セーブ33ホールド、防御率1.87とさらに進化した姿を見せた。だが、本人は「昨年、こんなにいい成績を収められると思っていなかった」という。だからこそ「その時点でイメージが小さいですよね。可能性は大きく考えないといけません。今年はもっと大きなイメージを持って頑張りたいです」と菊地から授かった言葉をあらためて噛み締め、「防御率0点台」を目標に置き、ここまで無失点投球を続けている。

 東京オリンピックの日本代表にも選出されたが、平良が最も燃えるシチュエーションは未知の打者と対戦するときだという。「どんなバッターなのかと、すごく興味がわいてくるんです」。国際大会はほとんどが初対戦の打者ばかりだけに、平良はうってつけの存在だ。「野球の楽しさを見せられるようにしたい。自分の活躍で野球をする人が増えたらいいなと思いますね」と目を輝かせる平良。この夏、日本だけでなく、世界を驚かせるピッチングを続けていく。

【文責:週刊ベースボール】