【記録員コラム】日本シリーズとファーム日本選手権の関係性
2021年も夏が過ぎ、秋を感じられる季節となりました。と同時に一軍公式戦はいよいよ終盤を迎えるところですが、今年はセパ両リーグ共に熾烈な優勝争いが繰り広げられており、プロ野球ファンの皆様も目が離せない展開になっていることかと思います。
そんな中、二軍公式戦ではひと足先に優勝チームが決まりました。イースタン・リーグは千葉ロッテが7年ぶり11度目の優勝、ウエスタン・リーグは阪神が3年ぶり17度目の優勝を飾り、10月9日(土)にひなたサンマリンスタジアム宮崎にて両チームの対戦でファーム日本選手権を迎えることとなりました。ファーム日本選手権は二軍戦とはいえ、たった1試合でファーム日本一が決まる戦いであり、7試合制の一軍の日本シリーズとはまた違った緊張感がある試合ですので、ぜひ注目していただければと思います。
プロ野球ファンの皆様の中では、一軍が強いと二軍も強い、逆に一軍が強いと二軍は弱い、という議論があるのではないかと想像します。
そこで、一軍の日本シリーズと、二軍のファーム日本選手権の関係性を調べてみました。日本シリーズは1950年から、ファーム日本選手権は1987年から開催されています。その歴史の中で、ファーム日本選手権が始まった1987年以降、日本シリーズとファーム日本選手権が同じ対戦カードとなったのは、2021年のファーム日本選手権の対戦カードである千葉ロッテ-阪神(2005年)の1度しかありません。一軍も強い、二軍も強い、となれば、チームとしての総合力があるということになるかと思います。
セパ共に激しい優勝争いが繰り広げられている2021年シーズンでありますが、一軍と二軍の関係性という少し変わった視点で注目していただくことも面白いのではないでしょうか。
【NPB公式記録員 伊藤亮】