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【コラム】プロ野球新の48ホールドを挙げたヤクルト・清水昇、「反骨心」が原動力になったセットアッパー

 「実感がまだわきません。どれだけすごいことをしたのか、まだ把握できていない」

 マウンド上の気迫あふれる投球とは打って変わって、ヤクルトの背番号17は頭をかいた。10月17日のDeNA戦(横浜)。4対3と1点リードの8回裏に登板したのはセットアッパーの清水昇だった。楠本泰史を空振り三振、佐野恵太を二ゴロに打ち取り、簡単に二死を奪ったが、続く牧秀悟には二塁打を浴びる。さらに敬遠、打撃妨害で満塁とピンチが拡大。しかし、「何とか抑えようと、気持ちを前面に出していきました」とボールに魂を込めた。すると大和を右飛に打ち取って大絶叫。48ホールド目をマークしたが、これは2010年に優勝した中日の浅尾拓也が挙げた数字を抜くプロ野球新記録となった。

 「これから(周囲から)見られる目も変わってくると思います。意識ある行動や自覚をもっと持って、チームを代表する選手になっていきたいです」

 プロ3年目の25歳。その原動力は「反骨心」だ。帝京高3年夏には東東京大会決勝で二松学舎大付高に敗れ、甲子園大会出場の夢がついえた。「人生の転機」と口にする一戦。「ここまでやっても上がいるんだと感じて、まだまだ野球をやりたいと思いました」と進学した国学院大でより練習に打ち込み、プロへの道を切り開いた。2019年、ドラフト1位でヤクルト入団。しかし、即戦力の期待がかかった1年目は11試合の登板で0勝3敗、防御率7.27。同期で同学年の上茶谷大河(DeNA)や甲斐野央(ソフトバンク)らが華やかなデビューを飾り、好成績を残す中、結果が出ずにもがいた。

 「同級生が活躍してうれしい部分はありましたけど、やっぱり悔しさが勝っていました」

 ふたたび「反骨心」が原動力に。2年目の春季キャンプでは積極的に先輩投手に質問し、知識の吸収に努めた。シーズン中もいち早く球場に向かい、ベテラン投手らと体を動かす中で調整の仕方や気持ちの持ち方などを学んだ。すると力強い投球が首脳陣の目を引き、8回を任せられる存在に成長。チームが2年連続最下位に沈む中、救援の中心的存在としてフル回転。チーム最多の52試合に登板し0勝4敗で防御率3.54をマーク。さらに、30ホールドポイントで中日の祖父江大輔、福敬登と並んで最優秀中継ぎ投手を受賞した。

 「すごく自信がつくシーズンになったので、レベルアップした姿を見せられるように頑張りたい」という言葉どおり、今季もセットアッパーとして結果を残し続けた。7月1日の阪神戦(甲子園)では通算100試合目の登板でプロ初白星。「昨日勝っている場面で投げさせてもらったのに、同点にしてしまったという悔しい思いを胸にマウンドに上がりました。去年も今年も負けばっかりつけていたので、やっと勝つことができてうれしく思います」とヒーローインタビューで白い歯をのぞかせていた。

 防御率は2.51と昨季より1点近く良化。すでに2年連続で最優秀中継ぎ投手を確定させているが、昨季と違い今季は優勝争いを繰り広げる中でホールドを重ねていったのだから価値がある。成長曲線を描き続ける燕のセットアッパー。チームを6年ぶりの頂点に導く頼もしい存在だ。

【文責:週刊ベースボール】

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