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【セCSファイナルS展望】リーグ優勝のヤクルトは打線の破壊力が抜群、経験豊富な選手がそろう巨人は下克上狙う

 セ・リーグの「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」ファイナルステージは1位・ヤクルトがファーストステージを突破してきた3位・巨人を神宮で迎え撃つ。

 2年連続最下位からリーグ優勝を飾ったヤクルト。9月が13勝8敗5分、10月以降が13勝8敗2分とシーズンの勝負どころで白星を積み重ね、追いすがる阪神を振り切った。

 ストロングポイントは破壊力抜群の強力打線だ。身体能力の高さに定評がある塩見泰隆が打率.278、14本塁打、21盗塁とブレークしてリードオフマンに定着したのが大きい。さらに上位には二番・青木宣親、三番・山田哲人、今季自身初の本塁打王に輝いた四番・村上宗隆と強打者が並ぶ。五番以降もオスナ、サンタナの両外国人が勝負強い打撃で何度も殊勲打を放った。そして、「陰のMVP」と評されるのが中村悠平だ。春先は二番、6月以降は六番で打線の潤滑油となり、打率.279、2本塁打をマーク。どこからでも得点が奪える切れ目のない打線が実現できたのは、中村がいたからこそだ。正捕手として投手陣を引っ張った功績も大きい。

 小川泰弘、石川雅規頼みだった先発陣も生まれ変わった。今季2ケタ勝利は1人もいないが、高卒2年目の奥川恭伸が9勝4敗、防御率3.26、左腕・高橋奎二が4勝1敗、防御率2.87と若い力の台頭で競争が激化した。奥川は巨人戦で2戦2勝。ファイナルステージ初戦で先発する可能性が高い。高津臣吾監督の采配も光った。状態の良い投手を起用する方針を最後まで貫き、救援陣も柔軟に配置転換を行った。石山泰稚が抑えを務めていたが状態が上がらないと判断し、ロングリリーフ要員へ。代役の守護神をマクガフが務めた。開幕前に巨人からトレードで獲得した田口麗斗も先発ローテーションで期待されたが、投球が安定しなかったことから救援要員に。臨機応変に適材適所の起用法で投手陣は最後まで崩れなかった。セットアッパー・清水昇は72試合登板でプロ野球新記録の50ホールドをマーク。今野龍太も7勝1敗28ホールドと申し分ない成績を残した。

 今季の対戦成績は巨人に11勝11敗3分だったが、9月中旬以降は1つの引き分けを挟み6勝1敗と圧倒した。ファイナルステージはアドバンテージの1勝があり、ファンの熱気が後押しする本拠地・神宮で開催できることも心強い。リーグ制覇した自信を力に、日本シリーズまで駆け上がりたい。

 一方、リーグ3連覇を逃した巨人はファーストステージで2位・阪神に敵地・甲子園で2連勝と試合巧者ぶりを見せ、ファイナルステージに進出した。短期決戦の戦いを熟知している選手が多く、原辰徳監督のタクトも冴え渡った。2戦目に先発登板した髙橋優貴が先制点を失い、状態が上がらないと見るや2回途中で見切りをつけて救援陣にスイッチ。シーズンは先発要員だった戸郷翔征が救援で3回無失点に抑えるなど、7投手の継投策で逃げ切った。

 2年連続本塁打王、打点王を獲得した不動の四番・岡本和真を欠いた打線も「つなぎの野球」に徹し、効果的に得点を奪った。ファーストステージ初戦に「五番・左翼」で先発出場したウィーラーは2安打3打点の活躍を見せたが、5回に無死一塁から来日7年目で初犠打に成功し、先制点を呼び込んだ。岡本和の代役で四番に入った丸佳浩も2戦目の3回二死満塁で決勝打となる逆転2点右前適時打を放ち、8回には無死一塁で三塁前にバント。これが内野安打となり、追加点への大きな足掛かりになった。

 気がかりなのはファーストステージを欠場した岡本和だ。コンディションが整わなければ無理をさせられないが、スタメンに名を連ねるだけで打線の迫力がガラッと変わる。投手陣はヤクルト打線の勢いを止められるかが勝負の命運を握る。ファイナルステージ初戦に先発が予想される山口俊は今季2勝8敗、防御率3.56。大きく負け越したが、投球内容はそれほど悪くない。ヤクルト戦は2試合に登板して白星なしだが、9月2日の対戦では7回2安打1失点(自責0)と封じ込めた。初戦を取れば1勝1敗で流れを引き寄せられる。今季6勝7敗、防御率3.19と不本意な成績に終わったエース・菅野智之は2戦目に中4日で登板予定。ヤクルト戦は今季4試合登板で2勝0敗、防御率0.39と抑え込んでいるだけに、初戦を白星発進で菅野につなげたい。

【文責:週刊ベースボール】