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【セCSファイナルS回顧】初戦先発の奥川恭伸が巨人の勢いを止めてヤクルトが取りこぼしなしで日本シリーズへ

 「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」ファーストステージで阪神を2連勝で下した3位・巨人と1位・ヤクルトの対決となったファイナルステージ。勢いづいた巨人がヤクルトの牙城をどのようにして崩すか注目されたが、王者が圧倒的な強さを見せて巨人を一蹴した。

 初戦、ヤクルトの先発マウンドに立った20歳の奥川恭伸が下克上を狙う巨人を意気消沈させた。キレのあるストレートに精度の高い変化球。すべての球種をコーナーに決め、ストライク先行の投球で巨人打線を後手に回らせる。5回一死一、三塁のピンチも代打・亀井善行を低めのフォークで左飛。さらに、続く代打・八百板卓丸に対してフルカウントから外角低めへ糸を引くようなストレートを投げ込み見逃し三振。9回をわずか98球、6安打無四球でプロ入り初完投を初完封で飾った。高津臣吾監督も「最後まで投げ切るイメージはしていなかった」と目を丸くする出来。1年前の同日(11月10日)は広島戦(神宮)でプロ初先発を果たすも3回途中5失点で敗戦投手に。「すごく意識しました。去年の今日、すごく打たれて悔しい思いをしたので、何とか抑えたいなと。何かいいことが起きないかなと思っていました」と奥川は語ったが、1年間で急速な進化を示したピッチングとなった。

 第2戦は高橋奎二と菅野智之の対戦。菅野は11月6日のCSファーストステージ阪神戦(甲子園)で登板しており中4日での先発だった。2018年のCSではヤクルト相手に史上初のノーヒットノーランを達成。今季の対ヤクルト防御率も0.39と、ヤクルトにとっては天敵だったが、セ・リーグ屈指の打線が巨人のエースに襲い掛かった。2回に村上宗隆の安打と2つの四球で一死満塁のチャンスをつくると、西浦直亨の中犠飛で先制。1対0の6回には二死二、三塁の場面で西浦が申告敬遠され二死満塁に。西浦を敬遠すれば続く投手の高橋の打席で得点圏打率.421を誇る川端慎吾が代打することは予想できたが、巨人・原辰徳監督は「流れが我が軍になかなか来ないところで『ここはこっちが動く』と。動いて、そして相手を動かしていく」と川端との勝負を選択。しかし、巨人にとっては凶と出た。代打・川端が押し出しの四球をもぎ取ってヤクルトがリードを広げると、続く塩見泰隆が走者一掃の適時三塁打。ヤクルトは菅野からこの回、一挙4点を奪って勝負を決めた。

 相手の采配ミスにつけ込んで天敵討ちに成功し、勢いを増したヤクルトは日本シリーズ進出に王手をかけた第3戦の先発マウンドに原樹理を送る。だが2回、大城卓三の打球が原の右手に直撃し、降板を余儀なくされる。それでも、緊急登板の金久保優斗が5回まで1失点の粘投。“もしも”の第2先発として待機していた右腕が、窮地を救った。1点を追う7回二死満塁の場面では、左打者の青木宣親に対して巨人ベンチは左腕・中川皓太をマウンドへ。失投の許されない初球、真ん中に甘く入ったストレートを39歳の大ベテランは左前にはじき返す2点適時打で逆転に成功。8回に清水昇が1点を失い同点に追いつかれるが、リーグ1位のヤクルトは引き分け以上なら、その時点で日本シリーズ進出が決まる。9回、マクガフが巨人打線を三者凡退でゼロに抑え、日本シリーズ進出を決めたヤクルト。高津監督は「必ず日本一になります」と力強く宣言した。なお、MVPには初戦完封勝利の奥川が選ばれた。

【文責:週刊ベースボール】