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【パCSファイナルS回顧】最後はセオリーを度外視したバスターでオリックスがロッテを下して25年ぶりの日本シリーズへ

 「2021 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージで3位・楽天を1勝1分けで下した2位・ロッテと1位・オリックスの対決となったファイナルステージ。シーズンでは10勝10敗5分けと互角の戦いを繰り広げ、最終盤まで優勝を争ったチーム同士の一騎打ちだったが、オリックスが2勝1分けと一度も負けず、リーグ1位に与えられるアドバンテージ分の1勝を加えてファイナルステージを突破した。

 数字だけを見ればオリックスの快勝だが、3戦ともすべて2点差以内の接戦だった。初戦はオリックス先発のエース・山本由伸が快投を見せた。立ち上がりは制球が定まらなかったが、回を重ねるごとに安定感が増していく。ロッテも対策を施し、低めの変化球を徹底して見極めるが、縦に割れる緩いカーブが効果的に決まった。初回二死二塁のピンチでは四番・レアードにフルカウントから真ん中の128キロのカーブで見逃し三振。4回二死三塁でも六番・山口航輝を外角いっぱいに決まる131キロのカーブで見逃し三振に仕留めた。カットボール、スライダー、ツーシームと多彩な変化球の中で緩急のアクセントになるカーブをウイニングショットに使う配球は、ロッテの打者たちも頭になかっただろう。5回以降は一人のランナーも許さない好投。山本は4安打10奪三振無四球で完封勝利を挙げ、初回のT-岡田の適時打で叩き出した1得点を守り抜いた。

 2試合目はオリックス先発の左腕・田嶋大樹が6回3安打無失点の好投。今季ロッテ戦7試合登板で3勝1敗、防御率2.37と相性の良さを買われて抜擢されたが、キレのある直球、スライダーを内角に果敢に投げ込む強気の投球で凡打の山を築いた。打で魅せたのは四番・杉本裕太郎だ。今季ロッテ戦では打率.430、13本塁打と好相性を誇ったが、第1戦は徹底マークにあって無安打。それでも「顔を残して打つ意識で練習した」と第2戦では第1打席でスライダー、第2打席ではカーブをさばいて連続安打。そして、0対0の6回二死一塁で迎えた第3打席では甘く入った初球スライダーを見逃さず、左翼席へたたき込む決勝2ラン。「昨日は何もできなかったので、今日は絶対に打ってやろうと思っていた」と四番が勝負強さを見せた。

 第3戦は試合終盤にロッテに勝ち越される苦しい展開だったが、中嶋聡監督のセオリーを度外視した攻撃的な采配が最後に実を結んだ。2対3と1点を追いかける9回。ロッテの守護神に対して先頭のT-岡田が右前打で出塁し、続く安達了一は初球、バントを試みるもファウル。すると一転、2球目は強攻で三遊間を破り無死一、二塁と好機を広げる。さらに途中出場の小田裕也は犠打と思われたがバントの構えからバスターを敢行。鋭い打球は猛チャージを仕掛けてきた一塁・三木亮のグラブをすり抜け右翼線へ。勝負を決める劇的な同点適時打に、選手や首脳陣が本拠地・京セラドーム大阪で喜びを爆発させた。

 25年ぶりの日本シリーズの相手は中嶋監督が現役時代の1995年に敗れたヤクルトとなる。「なんとかやり返したい」と指揮官は拳に力を込めた。なお、MVPには第2戦で決勝弾を放った杉本が選ばれた。

【文責:週刊ベースボール】