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【記録員コラム】12球団春季キャンプ地の変遷を公開します

 各地から自主トレのニュースが届いています。プロ野球はまもなくキャンプインです。今年も昨年同様に一軍キャンプは沖縄と宮崎の2県に12球団が集結して行われます。

 この時期になると、マスコミやプロ野球ファンから「○○球団の過去のキャンプ地を教えてもらえますか」と問い合わせがあります。NPBではパ・リーグのキャンプ地についてはリーグ発刊の「BLUE BOOK(ブルーブック)」に掲載していますが、セ・リーグにはそれをまとめたものがありませんでした。そこで今回、野球殿堂博物館の協力も得て、二リーグ分立の1950年以降の現12球団の一軍春季キャンプ地を詳細に調査しました。

 キャンプ開始日が2月1日になった歴史は古く、1952年2月2日付けの報知新聞には「各地で一斉にキャンプ始まる」とあります。ただし1950年と51年の開始日は各チームで異なっており、1月下旬からトレーニングを行ったところもあれば、2月中旬から本格的練習を開始したところもありました。一覧表はその2年も含め2月1日を起点として、日付順にキャンプ地または練習場を記載しています。

 昨今のキャンプ地の傾向は同じ場所で何十年も継続が主流になっていますが、二リーグ分立後の10年近くは多くのチームが目まぐるしくその場所を変えていました。中には1950年に山口県下関市でチームを結成した大洋(現横浜DeNA)のように、キャンプのメイン球場を下関→芦屋(兵庫)→下関→明石(兵庫)→長崎→鴨池(鹿児島)→長崎→松山(愛媛)→明石と9年連続で変更したチームもありました。少しでも気候が温暖で、練習環境の整った場所を探し各地を行脚した苦労の歴史に思えます。

 昔はキャンプ地にまつわるエピソードも多く残ります。キャンプ期間中に、連日の天候不順により急遽場所を静岡市から西宮市(兵庫)に変更したチームがありました。今では信じられませんが、飛行場の滑走路で練習したチームや、女子校のグラウンドに二週間あまり腰を据えてキャンプを張ったチームもあります。まさにキャンプ地に「球史あり」です。次回はそれらをキャンプ地トリビアとして振り返ります。

【NPB公式記録員 山本勉】