【コラム】開幕直前!2026年セントラル・リーグ展望
昨年のセ・リーグは阪神が2位・DeNAに13ゲームの大差をつける圧倒的な強さで2年ぶりのリーグ優勝を飾った。日本シリーズでソフトバンクに敗れ、今年は球団史上初のリーグ連覇、3年ぶりの日本一を目指す。投打に充実した戦力を誇る阪神に対し、他球団はどう立ち向かうか。DeNAは強力打線を擁し、爆発力がある。巨人は新戦力の活躍がチームの命運を大きく左右することになりそうだ。投打にタレントがそろっている中日は優勝争いのダークホースになる可能性が。広島は若返りを図りながら、中堅やベテランとの融合で混戦に持ち込みたい。5年ぶりの最下位から巻き返しを図るヤクルトはチームの核になる選手の台頭が望まれる。
阪神は春季キャンプでセットアッパーの石井大智が左アキレス腱断裂の大ケガで長期離脱したことは大きな痛手だが、投打で脂の乗り切った選手がそろい、優勝に最も近い球団であることは揺るがない。先発陣は村上頌樹、才木浩人のダブルエースに大竹耕太郎、ルーカス、髙橋遥人、伊藤将司、伊原陵人と12球団屈指の陣容。救援も及川雅貴、岩崎優、桐敷拓馬、湯浅京己と経験豊富なリリーバーがそろっている。新外国人右腕のモレッタや若手成長株の工藤泰成、木下里都、石黒佑弥らが安定した投球を見せれば盤石になる。打線は近本光司、中野拓夢、森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔と中心が固まっている。六番以降のつながりが課題となるなかで、左翼の定位置争いを繰り広げる中川勇斗、前川右京、ドラフト1位の立石正広ら若手の活躍が注目される。
DeNAは筒香嘉智が7年ぶりに主将に復帰。牧秀悟、佐野恵太、ヒュンメルが中軸を担う打線は破壊力抜群だ。蝦名達夫、山本祐大、梶原昂希など脇を固める選手たちも能力が高く、宮﨑敏郎、ビシエドも控えている。相川亮二新監督は二番に強打者を据える構想を描いており、どのような布陣で戦うか興味深い。投手陣は絶対的エース・東克樹のほか、デュプランティエ、コックス、石田裕太郎、先発転向の入江大生が先発の軸になる。選手層が厚いとは言えないなかでシーズンを通じて稼働できるか。昨年に固定できなかった抑えも大きなポイントを握る。昨年32ホールドをマークした伊勢大夢、復活を目指す山﨑康晃、新外国人右腕のレイノルズらが有力候補になる。
2年ぶりのV奪回を狙う巨人は、山﨑伊織が右肩のコンディション不良で離脱したため、ドラフト1位左腕の竹丸和幸が開幕投手の大役に指名された。ドラフト3位左腕の山城京平、助っ人外国人のウィットリーとハワード、楽天からFAで加入した則本昂大と新戦力が先発ローテーションに入る公算が高い。長いシーズンを考えると、戸郷翔征、井上温大、赤星優志など生え抜きの投手たちが奮起してもらわないと困る。打線は岡本和真がメジャー挑戦で退団したことにより再構築しなければいけない。遊撃の泉口友汰を除き、絶対的なレギュラーが不在のなかで岸田行倫、中山礼都はチームの顔になってほしい。甲斐拓也、吉川尚輝、坂本勇人、丸佳浩など経験豊富な選手たちの力も必要だ。
中日はWBCに出場した髙橋宏斗、金丸夢斗を軸に、新人の中西聖輝、櫻井頼之介もオープン戦で好投を見せている。打線はメジャー通算164本塁打をマークしたサノーの加入により破壊力がアップ。四番の細川成也は3年連続20本塁打を記録し、今年はタイトルを狙える。リードオフマンの岡林勇希、復活した上林誠知、来日2年目のボスラー、昨年は度重なる故障に泣かされた福永裕基と個々の能力は高い。昨年はリーグワーストの403得点と得点力不足が長年の課題だが、本拠地のバンテリンドームにホームランウイングが設置されたことで得点力が一気に上がる可能性がある。清水達也、松山晋也が故障で出遅れているため、救援陣の整備が重要になる。
近年の広島は9月が鬼門になっている。24年が5勝20敗、昨年は6勝16敗と大きく負け越してCS圏外に脱落。大型連敗を止めてチームの流れを止める絶対的エースが渇望されるなか、森下暢仁にかかる期待は大きい。昨年は6勝14敗と大きく負け越し。打線の援護に恵まれなかった登板が見られたが、他球団のエースとの投手戦が多いなかでチームに白星をつければ勢いに乗れる。打線はドラフト1位の平川蓮、2年目の佐々木泰を筆頭に楽しみな若手が多い。昨年に頭角を現した中村奨成、首位打者に輝いた小園海斗、ファビアンなどコンタクト能力が高い選手が多く、投手陣が踏ん張れば優勝争いに絡める力を持っている。
3年連続5位以下に終わったヤクルトは池山隆寛監督が就任。大黒柱の村上宗隆がメジャーに挑戦してすべてのポジションのレギュラーが白紙となり、熾烈な競争が繰り広げられている。山田哲人、内山壮真、ドラフト1位の松下歩叶が故障で戦列を離れており、打線の迫力不足は否めないが春先は粘り強い戦いで白星を積み重ねたい。投手陣は昨年、新人王を受賞した荘司宏太を筆頭に大西広樹、拓也、星知弥とリリーバーがいずれも40試合以上登板して防御率1点台をマーク。救援陣は奮起したが、昨年の564失点はリーグワーストだった。その要因が先発陣だ。チームトップの8勝をマークし、初の開幕投手に選ばれた吉村貢司郎、奥川恭伸は2ケタ勝利がノルマだ。
【文責:週刊ベースボール】




