• セントラル・リーグ
  • 阪神タイガース
  • 横浜DeNAベイスターズ
  • 読売ジャイアンツ
  • 中日ドラゴンズ
  • 広島東洋カープ
  • 東京ヤクルトスワローズ
  • パシフィック・リーグ
  • 福岡ソフトバンクホークス
  • 北海道日本ハムファイターズ
  • オリックス・バファローズ
  • 東北楽天ゴールデンイーグルス
  • 埼玉西武ライオンズ
  • 千葉ロッテマリーンズ
  • 侍ジャパン

日本野球機構オフィシャルサイト

ニュース

NPBニュース

【コラム】勝利を呼んだプロ初の満塁本塁打、ロッテ・西川史礁が歩む「トッププレーヤー」への道

 打った瞬間、確信があった。7月7日の日本ハム戦(ZOZOマリン)、3回一死満塁。フルカウントから北山亘基が投じた決め球のフォークをロッテ・西川史礁は迷いなくフルスイングした。高々と舞い上がった打球は大きな放物線を描いてレフトスタンドへ飛び込む。三塁を回った背番号6は天を仰いで雄たけびを上げた。15打席ぶりの安打が、プロ初の満塁本塁打。感情が一気にあふれ出た。試合の主導権を一気に引き寄せる一撃でチームを10対2の大勝へ導いたが、打席では狙いが明確だった。「ゾーンを上げて、低めを振らないように、しっかり意識していきました」。低めの変化球に食らいつくのではなく、ストライクゾーンを高めに設定し、自分が打てる球だけを待つ。その冷静な判断が北山の浮いたフォークを完ぺきに仕留める結果につながった。

 青学大からドラフト1位で入団した昨季は打率.281、3本塁打、37打点を残して新人王に輝いた。2年目の今季は相手の警戒が一段と強まる中、7月13日現在で打率.291、7本塁打、37打点をマークしている。「開幕して、いろいろなことを経験しながらやってきました。しんどいこともあるんですけど、それも今後の経験に生きてくると思う。いろいろ感じながらやっていきたい」。チーム唯一の全試合出場を続けるなど、走攻守すべてで欠かせない存在へと成長を遂げている。

 昨年新人王を争った同世代の楽天・宗山塁は西川の本当の価値は打撃だけではないと語る。「僕から見た史礁は、一番は打撃のところですが、守備の面でも何度もピンチを救っていましたし、走塁面もスキがない。走攻守すべてで貢献できる選手だと思います。史礁はバッティングが注目されがちですけど、そのバランスの良さは、ほかの人にはなかなか真似できない部分じゃないかなと思います」。豪快な打撃に注目が集まる一方で、堅実な外野守備、次の塁を狙う積極的な走塁でもチームを支える。打撃だけではない総合力こそが、西川最大の魅力だ。

 ただ、本人は現状に満足するつもりはない。2年目に掲げた目標は、極めて高い。

「今年はもっと攻めが厳しくなると思います。その中で自分が一番考えているのは首位打者を獲りたいということ。目標は常に高く持ちたいですし、首位打者と最低でも2ケタ本塁打。打撃ではそのあたりを目指したい。それがかなえば、ベストナインなどのタイトルも自然とついてくると思うので、そのためにしっかり考えてやっていきたいと思います」

 さらに、西川が描く未来は、その先にある。

「トッププレーヤーになることを常に考えてやっているので、そこまでいけば自然とチームの顔になっていくと思いますし、いずれは日本を背負って戦うような選手になりたい、という思いもあります。みんなそう思っているはずですけど、自分もそういう向上心を持って常日ごろやっているので、そこを目指してもっともっとやっていかないといけない」

 目指すのは主力で終わることではない。チームの顔となり、やがて日本代表を背負う一流選手だ。その歩みは確実に加速している。「マイナビオールスターゲーム2026」では58万6326票を集め、外野手部門2位で初のファン投票選出。7月7日に放ったプロ初の満塁本塁打は、トッププレーヤーへの道を切り開く、飛躍の一振りだった。

【文責:週刊ベースボール】