【記録員コラム】2026年8月度ファーム・リーグ マンスリーレビュー
シーズンも終盤戦に入り、優勝争いやタイトル争いに注目が集まる時期となりました。ファーム・リーグは一軍より少し早い9/27(日)に全日程を終了します。そして、10/3(土)・10/4(日)に、静岡のしずてつスタジアム草薙(静岡県草薙総合運動場硬式野球場)にて行われる「ファーム日本選手権2026」で、ファーム・リーグの初代王者が決します。
今年のファーム日本選手権は各地区の優勝チーム+最も勝率の高い2位チームを含む4チームによるトーナメント形式で行われます。このままの順位・勝率であれば、日本ハム・DeNA・ソフトバンク・巨人の4球団の組み合わせになるでしょうか。4球団のファンの方はもちろんのこと、そうでない方も、10月最初の週末はファーム日本選手権があるぞ、ということをこの機会に覚えて頂けますと幸いです。
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さて、今回も新生「ファーム・リーグ」で8月に生まれた主な記録と、好成績を残した選手をご紹介します。
個人記録
広島・杉田健、DeNA・島田舜也「イニング4奪三振」(8/16、8/29)
試合結果(8/16 C-B)
試合結果(8/29 DB-G)
1イニングのアウトカウントは3つ。したがって1イニングに奪える三振は3つまで──ではありません。暴投・捕逸・失策等によって振り逃げが成立した場合は、1イニングに4つ以上の三振を奪えるチャンスが生まれます。ミスプレイというものは往々にして記録達成の「敵」ですが、この記録に関してはミスプレイが無ければ達成できないというのが面白い点です。これまでNPBでは一軍公式戦で27人、28度、二軍公式戦で26人、26度の達成が記録されていますが、この夏、そこに新たに2人の投手が名前を連ねました。
まずは、8月16日(日)に行われた広島-オリックス18回戦(由宇)でのことです。3対0と広島が3点のリードで迎えた7回表、マウンドには5番手の杉田健投手が上がります。ヒットと暴投でノーアウト二塁のピンチを招きますが、窪田洋祐選手は空振り三振。さらに続く寺本聖一選手も空振り三振で2アウト…と思いきや、暴投による振り逃げの形で打者の出塁を許してしまいます。ここで代打の杉本裕太郎選手を迎えますが、ここも空振り三振でこのイニング3つ目の三振を奪います。しかしまだ2アウト。続く堀柊那選手にレフト前へのタイムリーヒットを浴びて1点を失い、なおも一、二塁のピンチで打席には宜保翔選手。本塁打が出れば逆転という場面でしたが、最後も空振り三振を奪い、ピンチを切り抜けるとともに、イニング4奪三振を達成しました。
続いてはその2週間後、8月29日(土)に行われたDeNA-巨人13回戦(平塚)。DeNA先発の島田舜也投手は雨が降りしきる中、3回まで毎回の三振を奪うピッチングで巨人打線を寄せ付けません。迎えた4回表、連打でノーアウト一、二塁のピンチを招きますが、岸田行倫、荒巻悠の両選手を空振り三振に斬って2アウト一、二塁とします。迎えた増田大輝選手の4球目で捕逸があり、走者がそれぞれ進塁しますが、フルカウントからの6球目で空振りを奪い、圧巻の三者連続三振でチェンジ…と思いきや、またしても捕逸。振り逃げを許してしまうと同時に三塁走者の生還を許すと、さらに四球とタイムリーヒットで1点を失い、なおも満塁としてリチャード選手を迎えます。それでも、ここも空振り三振を奪い、ピンチを脱出。イニング4奪三振を達成しました。
ちなみに、イニング4奪三振というのは、一軍公式戦においては最多記録ですが、二軍公式戦においては最多記録ではありません。二軍公式戦における最多記録はイニング「5」奪三振。2010年に楽天の木谷寿巳投手が記録しています。
8月度リーダーズ
リーグ・リーダーズ(打撃部門)
東地区
| 打率 | .429 | 立松 由宇(ロ) |
|---|---|---|
| 本塁打 | 5 | 柴田 獅子(日) |
| 打点 | 17 | 柴田 獅子(日) |
| 出塁率 | .508 | 立松 由宇(ロ) |
| 安打 | 26 | 小西 慶治(O) |
| 盗塁 | 5 | 高 義博(O) |
| 松石 信八(ロ) | ||
| 岡 大海(ロ) |
中地区
| 打率 | .408 | 鈴木 将平(ハ) |
|---|---|---|
| 本塁打 | 5 | 井上 朋也(ディ) |
| 仲三 優太(西) | ||
| ティマ(巨) | ||
| 打点 | 24 | 井上 朋也(ディ) |
| 出塁率 | .457 | 横田 蒼和(西) |
| 安打 | 29 | 鈴木 将平(ハ) |
| 盗塁 | 8 | 鈴木 大和(巨) |
西地区
| 打率 | .303 | 三方 陽登(オ) |
|---|---|---|
| 本塁打 | 4 | 笹川 吉康(ソ) |
| 打点 | 15 | 笹川 吉康(ソ) |
| 出塁率 | .354 | 三方 陽登(オ) |
| 安打 | 29 | 笹川 吉康(ソ) |
| 盗塁 | 10 | 岸本 大希(広) |
リーグ・リーダーズ(投手部門)
東地区
| 防御率 | 1.98 | 大内 誠弥(楽) |
|---|---|---|
| 勝利 | 3 | 福田 俊(日) |
| 勝率 | 1.000 | 大内 誠弥(楽) |
| 奪三振 | 19 | 伊藤 樹(楽) |
| 中村 亮太(ロ) | ||
| セーブ | 5 | 上村 知輝(O) |
中地区
| 防御率 | 0.86 | 竹田 祐(ディ) |
|---|---|---|
| 勝利 | 3 | 竹田 祐(ディ) |
| 上田 大河(西) | ||
| 堀江 正太郎(ハ) | ||
| 勝率 | 1.000 | 竹田 祐(ディ)ら7人 |
| 奪三振 | 20 | 上田 大河(西) |
| 堀江 正太郎(ハ) | ||
| 中西 聖輝(中) | ||
| セーブ | 3 | 山﨑 康晃(ディ) |
西地区
| 防御率 | 0.95 | 大山 凌(ソ) |
|---|---|---|
| 勝利 | 2 | 前田 純(ソ)ら7人 |
| 勝率 | 1.000 | 河野 佳(広) |
| 奪三振 | 27 | 前田 純(ソ) |
| セーブ | 5 | モレッタ(神) |
※太字は三地区を通じてリーグトップ
東地区は日本ハムの二刀流・柴田獅子「投手」が本塁打と打点で堂々の二冠。一軍では今季6登板(2先発)に対し、打席は交流戦で先発した際の2打席のみと投手での出場がメインですが、打者としてもポテンシャルの高さを見せつけています。
中地区は巨人からハヤテに派遣中の堀江正太郎投手が勝利数と勝率と奪三振の三冠。巨人では三軍が主戦場で、二軍公式戦での登板はこれまで3試合、わずか4イニングのみでしたが、7月から派遣されたハヤテでは早くも7試合に登板し、このような素晴らしい成績を残しています。
西地区ではソフトバンクの笹川吉康選手が本塁打と打点と安打の三冠に輝いています。
各地区から一人ずつ選出されるSMBC信託銀行 ファーム月間MVP賞は今週の木曜日、9月10日発表です!
以上、8月度のファーム・リーグ マンスリーレビューでした。それではまた来月お会いしましょう。
【NPB公式記録員 大塚雄太】

