• セントラル・リーグ
  • 読売ジャイアンツ
  • 阪神タイガース
  • 横浜DeNAベイスターズ
  • 広島東洋カープ
  • 東京ヤクルトスワローズ
  • 中日ドラゴンズ
  • パシフィック・リーグ
  • 福岡ソフトバンクホークス
  • 北海道日本ハムファイターズ
  • 千葉ロッテマリーンズ
  • 東北楽天ゴールデンイーグルス
  • オリックス・バファローズ
  • 埼玉西武ライオンズ
  • 侍ジャパン

日本野球機構オフィシャルサイト

コナミ日本シリーズ2013

デイリーリポート

第6戦

 コナミ日本シリーズ2013第6戦は、初の日本一まで「あと1勝」に迫っていた東北楽天が、地元・仙台に戻ったところで今季無敗のエース・田中将大を立てる必勝体制で臨んだが、セ・リーグ覇者としての意地を見せた巨人が勝敗を3勝3敗のタイに戻して“逆王手”。決着は最終の第7戦に持ち越された。

 先制したのは、5試合連続で東北楽天だった。2回裏一死から枡田慎太郎の四球、松井稼頭央の右翼線エンタイトル二塁打で二、三塁とし、嶋基宏のサードゴロの間に1点。さらに聖澤諒のファーストゴロを一塁手・ロペスがトンネルし、2点目を追加した。

 あとは「不敗エース」田中がいつも通りに抑えればいい。巨人にとっては重い2点だったが、東北楽天の思惑どおりに進まないところが、野球の面白さなのだろう。5回表先頭の巨人・坂本勇人は、第5戦まで今シリーズ通算17打数2安打と不振に苦しんでいたが、左中間を破る二塁打で出塁。一死後、打席に入ったのはやはり第5戦まで通算15打数ノーヒットだったロペス。守備ではこの日、タイムリーエラーを含む2失策と精彩を欠いていたが、「今日こそ打つんだ、と強い気持ちだった」という起死回生の同点2ランを、左翼スタンド最前列に運んだ。

 その後も巨人は寺内崇幸、長野久義と連打し、打席には今シリーズ初の三番に座った高橋由伸。原辰徳監督の「困ったときにはベテランの力。経験値に頼りました」という願いが通じたタイムリー中前打で、勝ち越しに成功した。

 巨人は6回にも、ロペスの内野ゴロの間に1点を追加。東北楽天は田中が粘り強いピッチングでそれ以上の追加点を許さなかったが、対する巨人先発・ルーキーの菅野智之も、「リードしてもらってからさらに気持ちが引き締まり、これ以上点を与えないという強い気持ちで投げた」と、7回3安打2失点の好投。最後は山口鉄也、マシソンのリレーで巨人が逃げ切り、菅野はコナミ日本シリーズ初勝利。東北楽天は六番打者までノーヒットでは、為す術がなかった。田中は9回160球完投と気持ちのこもった投球を見せたが、12安打4失点。今季レギュラーシーズン、ポストシーズンを通じて初の敗戦投手になった。

 東北楽天は絶対的エース・田中で落としたのが最大の誤算。まだ3勝3敗のタイとはいえ、心理的には追い込まれたような感覚ではないか。この日160球で完投した以上、第7戦における登板の可能性は限りなく低い。星野仙一監督は「田中には、一年間投げてくれて感謝している。代われと言ったが意地があったのだろう、最後まで投げると言われた」とエースの今季最後になるかもしれない登板を振り返った。

 一方の巨人・原辰徳監督は、「先制されたけど、同点、逆転と、よくジャイアンツの力を出してくれた」と上機嫌。今シリーズ初のチーム2ケタ安打で、坂本が2二塁打を含む3安打、高橋由とロペスもマルチ安打と、低調だった打線に回復の兆しが見えてきたのは大きい。

 「明日は世紀の一戦になります。死力を尽くして全力で戦います」と原監督が誓うように、泣いても笑っても、あと1試合。巨人の40年ぶり日本一連覇か、東北楽天の球団創設9年目の初日本一か。明日の最終決戦を残すのみとなった。

コナミ日本シリーズ2013 第6戦

2013年11月2日(土)
Kスタ宮城 ◇開始 18:35 (3時間16分) ◇入場者 25,271

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
読売 0 0 0 0 3 1 0 0 0 4 12 2
東北楽天 0 2 0 0 0 0 0 0 0 2 3 1
バッテリー
[巨] ○菅野(1-1)、山口、マシソン - 阿部
[楽] ●田中(1-1) - 嶋
本塁打
[巨] ロペス 1号(5回2点 田中)