延長12回引き分けの熱戦から一夜明けて迎えたSMBC日本シリーズ2018第2戦。果たして、先に勝利をつかむのは広島か、ソフトバンクか。10月28日、マツダスタジアムで頂上決戦の第2ラウンドが幕を開けた。
ソフトバンクは初戦からスタメンを大幅に入れ替えた。前日、死球を受けた左足の痛みが引かない内川聖一はベンチ外で一塁に中村晃を入れ、三塁には松田宣浩。シーズン終盤からケガで離脱していた今宮健太が遊撃で復活、そして第1戦で4三振と振るわなかった上林誠知を外し、左翼に守備に難のあるデスパイネ、右翼にグラシアルを起用する超攻撃的オーダーを組んだ。しかし、試合直後、この布陣がいきなり裏目に出た。
1回裏、広島先頭の田中広輔が放った当たりは左翼前方への詰まったフライ。デスパイネは懸命に前進したが、捕ることができない。さらに打球を止めることもかなわずに後逸。この間、田中は二塁へ進んだ。菊池涼介が犠打を決め、一死三塁。丸佳浩は三振に倒れたが、鈴木誠也は投手後方へ高くバウンドする打球を放つ。今宮がダッシュしてつかんで、すかさず一塁へ送球したが、鈴木も激走し間一髪のセーフ。内野安打で広島が1点を先制した。「とにかくチームが先制できて良かったです」と鈴木。広島は3回裏にもヒットと相手エラーで無死二、三塁とチャンスを作ると丸が左翼へ犠飛を放ち、さらに二死二塁から松山竜平の左前適時打で2点を追加した。
広島の先発・ジョンソンは3回までパーフェクトピッチング。4回表、先頭の川島慶三に四球を与え初めてランナーを出し、続く今宮には中前打を浴び無死一、三塁のピンチを背負う。しかし、ジョンソンは慌てない。グラシアルを遊撃ライナーに打ち取ると、柳田悠岐に対しては強気の投球。内角へのシュートを続けて2ストライクと追い込むと、外角高めの直球で1球外した後、最後は再び内角へシュート。柳田のバットは空を切り、空振り三振。デスパイネも遊ゴロに仕留め、このピンチを0点で切り抜けた。
ソフトバンク打線がジョンソンを攻略できない中、広島打線は5回裏、一死から菊池、丸の連打で二、三塁とすると鈴木がセンターへ2点適時打。四番が役割を果たした広島が中押し点を奪って5対0とした。ジョンソンは7回表、二死一、三塁から松田に中前適時打を浴びて1点を献上したが、ソフトバンクの反撃はここまで。広島は8回フランスアが、9回中﨑翔太がきっちりとゼロで締めて5対1で勝利した。
先勝した緒方孝市監督は「昨日、厳しいゲームを勝ち切れなかったがホームで先に勝ちたかった。ジョンソンがしっかり投げてくれて、普段どおりの自分たちの野球ができた」と満足げな表情。広島の1勝1分けで、第3戦はソフトバンクの本拠地・ヤフオクドームへと舞台を移す。
2018年10月28日(日)
マツダスタジアム ◇開始 18:34 (2時間55分) ◇入場者 30,724人
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 |
広島東洋 | 1 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | x | 5 | 10 | 1 |