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【コラム】首位打者に躍り出たDeNAの四番・オースティン、2社のバットを使い分けチームを勝利に導く

 まさに“助っ人”の働きを見せた。6月25日の阪神戦(甲子園)。DeNAの四番・オースティンは初回、二死三塁で打席に入ると西勇輝が投じた2球目、真ん中外寄りのシュートを強振した。右翼から左翼方向に吹く浜風を切り裂いて、打球は右翼ポール際へ。先制16号2ランを放つと、6回には一死一、二塁で右前適時打。四番がたたき出した3打点を5投手の無失点リレーで守り抜き、DeNAは3対0で勝利をつかんだ。

 「ホームランは風もあったので入ると思わなかったけど、入ってくれて良かった」と語ったオースティン。打率は.332となり、ウィーラー(巨人)を抜き去りトップに躍り出た。翌26日は5打数2安打、27日はまたしても初回に先制2ランを放つなど4打数2安打。首位・阪神に対して今季初の同一カード3連勝を果たした原動力となり、打率も.337で首位打者をキープした。

 来日2年目の今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で来日が遅れ、初出場は4月13日のヤクルト戦(神宮)だった。4月は16試合の出場で打率.291、3本塁打、7打点に終わったが、5月は打率.338、5本塁打、12打点、そして6月は28日現在、打率.375、9本塁打、23打点と状態は右肩上がりに。6月11日の日本ハム戦(札幌ドーム)では初回、二死三塁で金子弌大から左翼ポール際へ2ランを放ったが、これが交流戦7本塁打目。セ・リーグ5球団に加え、パ・リーグ6球団からもアーチを架けたが、1シーズンで11球団を制覇したのは2019年のヤクルト・山田哲人以来で、球団初。それを出場わずか47試合で成し遂げたから恐れ入る。

 昨季はケガもあり、出場65試合だったが20本塁打、56打点。シーズン143試合に換算すれば44本塁打、123打点のペースでタイトル獲得はほぼ間違いない数字だった。現役時代、監督を通じて、多くの打者と接してきたDeNA・ラミレス前監督から「今まで見てきた外国人選手の中で一番のインパクト」と高評価を与えられていたオースティン。そのバッティングを支えるバットは2社のメーカーを使い分けている。1本はここ数年、メジャー・リーグで一気にシェアを伸ばしたマルッチ社、そしてもう1本は今季から使用。ヤンキースのアーロン・ジャッジらも愛用するチャンドラー社だ。

 長さは34インチ(86.36センチ)、重さは32オンス(約907グラム)と平均的。2社はまったく同じモデルで、オーダーしている形にも違いはないという。試合前のバッティング練習でその日に使うメーカーを選ぶが、その基準は「フィーリング」。だが、結果的に使用するバットは日替わりになるケースが多くなるそうだ。材質はメープル。硬く、ボールの弾きがよく、耐久性もある素材だが、「いろいろな材質を使ってきたけど、メープルに落ち着いた。たまに、チームメートのソトとか、ほかの選手のバットを使ってみるけど、やっぱり自分が『これだ』と決めたバットがしっくりくる」と語る。

 バットを選ぶ際のこだわりを問うと「一番大切なのは、それでヒットやホームランを打てるかどうかだ」と答える。シンプルな思考も強打を生む秘訣だ。「これからもチームの勝利に貢献するバッティングをしていきたい」。オースティンの真っすぐな情熱が下位に沈むチームを押し上げる。

【文責:週刊ベースボール】