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【セCSファーストS展望】最下位から2位躍進のDeNA、阪神は苦手の横浜スタジアムで下克上狙う

 首位を独走するヤクルトを猛追し、ペナントレースを盛り上げたのがDeNAだった。昨季は最下位に低迷し、今季も6月26日の時点では借金9までふくらんだが、その後は投打ががっちりかみ合って快進撃を繰り広げる。

 ヤクルトに最大17.5ゲーム差をつけられたが、8月に8連勝を飾るなど貯金を最多の11まで伸ばして4ゲーム差まで接近。本拠地・横浜スタジアムで迎え撃った8月26日からの天王山で3連敗を喫して突き放されたが、2位に躍進したことは選手たちにとって大きな自信になっただろう。

 今季成績は73勝68敗2分、勝率.518。497得点に対して534失点だが、これは接戦を勝ち切る強さが備わっていることを意味している。セットアッパーの入江大生、田中健二朗、伊勢大夢、エスコバーから守護神・山﨑康晃につなぐ勝利の方程式を確立。先発も共に11勝をマークした今永昇太、大貫晋一の両エースに加え、濵口遥大、石田健大ら3番手以降の投手がきっちり試合を作り、主導権を握る。

 打線は最多安打のタイトルを獲得した三番・佐野恵太、四番・牧秀悟、五番・宮﨑敏郎とヒットメーカーたちがクリーンアップを形成し、ソト、大田泰示ら長打力のある強打者が脇を固める。高い打撃センスを誇る楠本泰史、状況判断に長けた打撃ができる関根大気、将来の主力として嘱望される森敬斗の台頭も大きなプラスアルファだ。代打にはオースティンが控えるため相手バッテリーは気が抜けない。キーマンはリードオフマンの桑原将志だ。シーズン中は打撃の状態がなかなか上がってこなかったが、一番の桑原がチャンスを作れば得点力が一気に上がる。短期決戦で大暴れしたい。

 阪神戦は14年から8年連続負け越しと苦手にしていたが、今季は16勝9敗と大きく勝ち越し。CSで戦う横浜スタジアムでは11勝2敗で目下8連勝中と相性が良い。2位でCSに進出した3年前の19年はファーストステージで3位・阪神と対戦。横浜スタジアムで迎え撃ったが、1勝2敗で敗退した。今年はまったく同じシチュエーションで雪辱を期す戦いになる。

 一方、阪神は巨人、広島とシーズン終盤の熾烈な3位争いを制し、CS出場を勝ち取った。20、21年と2年連続2位と頂点にあと一歩届かず。今年は矢野燿大監督が春季キャンプの前日に今季限りでの退任を発表し、リーグ制覇へ特別な思いで臨んだが浮き沈みが激しかった。

 開幕戦・ヤクルト戦(京セラD大阪)で7点のリードを守れずに大逆転負けを喫すると、白星が遠く。その後も9連敗。低空飛行が続き、4月23日時点で4勝20敗1分の借金16とどん底を味わった。苦しい戦いを立て直したのは抜群の安定感を誇る投手陣だった。青柳晃洋、西勇輝、伊藤将司、ガンケルの4本柱に加え、西純矢、才木浩人も先発ローテーション入りし、好投を続ける。救援陣もセットアッパーでブレークした湯浅京己、浜地真澄に加えて岩崎優、岩貞祐太と経験豊富な両左腕が奮闘して前半戦で借金を完済した。

 夏場は勢いが続かず優勝争いに絡めなかったが、投手陣が大崩れしたわけではない。CSを勝ち抜く上でポイントを握るのは打線だろう。今季は中軸として期待されたマルテ、ロハス・ジュニアが故障や打撃不振で稼働しなかったのが大きな誤算だった。2年目の佐藤輝明は打率.264、20本塁打、84打点。開幕から四番を任されたが、快音が聞かれなくなった9月上旬以降は六番に下がった。新人の昨年にマークした24本塁打を下回ったが、相手バッテリーのマークが厳しくなった中で2年連続20本塁打を達成したことは価値がある。

 今季は6月以降に近本光司を三番に据える布陣で戦っている。近本が一、二番の中野拓夢、糸原健斗らと機動力を絡めてチャンスメークし、大山悠輔、佐藤輝がポイントゲッターとして走者をかえす。DeNAに大きく負け越した今季は、横浜スタジアムで大山が打率.088、0本塁打、2打点、佐藤輝は打率.311、4本塁打、8打点と対照的な成績だった。この2人が稼働すればチームは一気に勢いに乗れる。初戦の先発が予想されるのは最多勝、最優秀防御率、最高勝率と「投手三冠」に輝いた青柳。頂点に届かなかったシーズンの悔しさを胸に秘め、下克上を狙う。

【文責:週刊ベースボール】