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【コラム】球団新人史上初の開幕戦勝利をマーク、マウンド度胸に野球脳を持つ巨人・竹丸和幸

 大仕事をやってのけた。3月27日、阪神との開幕戦で巨人の先発マウンドを託されたドラフト1位・竹丸和幸。球団新人では1962年の城之内邦雄以来、64年ぶりの開幕投手となったが、左腕は重圧を感じさせないピッチングを見せた。

 初回、二死から三番・森下翔太に左前打を浴びて打席には四番・佐藤輝明。昨年、本塁打&打点の2冠王に輝いたスラッガーと相対したが、臆することなく立ち向かう。4球連続で140キロ台後半のストレートで押してカウント2-2とすると、5球目も外角低めへのストレート。球威に押され、佐藤は力のない左飛に倒れた。4回には無死一、三塁と再び走者を置いた場面で佐藤を打席に迎えたが、動じない。カウント1-2と追い込むと、最後は外角低めへワンバウンドするキレ味鋭いチェンジアップでバットに空を切らせた。続く大山悠輔には犠飛を浴びたが、失点はこの場面のみ。6回を投げて3安打5奪三振1失点で球団新人史上初の開幕戦勝利を手にした。

「本当に素晴らしいの一言です。(降板後には)ナイスピッチングということと、ゲーム前からすごく落ち着いていたので『君はすごいな』と言いました」と阿部慎之助監督も目を丸くさせたピッチング。何よりも優れているのは制球力だ。この日のマウンドでは打者22人中、17人に対して初球ストライク。2球目までにストライクを奪ったのは21人と簡単に打者有利のカウントにはさせない。ただ、竹丸自身は「ストライクを取るのにはそこまで苦労しないかな、という程度」だと語る。「きっちり投げ分けていけるかと言われたら、ストレートも変化球もまだまだですね。その中でうまく投球を組み立てながら、いかにフォアボールを出さないかを心掛けつつ、球数を減らせるところは減らす。そういった感じでやっています」と自己分析する。

 さらに目指す理想の投手像を聞けば、“野球脳”の高さも垣間見える。「やっぱり日によって調子がいいときもあれば悪いときもあると思うんですけど、どんな状態で試合に投げたとしても安定した成績を残せるというか、結果にたどり着けるような、そういうピッチャーになっていきたいですね。その上で、できるだけ長くプロの世界でやっていきたいと思います。結果を残すことができれば、長くやれることにもつながっていくのかなと思います」。

 ストレートに加え、変化球はチェンジアップ、カーブ、スライダー、カットボールを操る。一番自信がある変化球は「チェンジアップ」だと言うが、それだけに頼るピッチングではない。「チェンジアップがウイニングショットというわけではなく、組み立てのひとつです。ストレートはもちろん大事。ただ、『真っすぐも変化球』ではないですけど、どの球種が軸というわけではなくて。それも5分の1であって、すべての球種を使って投球を組み立てていくイメージです」。

 背番号は「21」。プロ野球界において言うまでもなく、「21」は左腕エースのナンバーだ。巨人の歴史を紐解いても「右」のエース・堀内恒夫とともにV9時代の先発陣を支えた高橋一三、日本シリーズを含めて3度の胴上げ投手となった宮本和知、3度の2ケタ勝利を挙げてメジャー・リーグでも活躍した高橋尚成など、歴代の先発左腕が背負ってきた。竹丸も「左腕の番号というイメージがあったので、いい番号をいただいた」と意気に感じている。さらに「21」を輝かせていく――新世代の左腕エースの可能性は無限大だ。

【文責:週刊ベースボール】