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【コラム】チームの悪い流れを大記録で断ち切った左腕、日本ハム・細野晴希が史上91人目のノーノー達成

 ソフトバンクとの開幕カードで3連敗。日本ハムの悪い流れを大記録で断ち切ったのは3年目左腕だった。3月31日、本拠地開幕となったロッテ戦(エスコンF)。先発マウンドに上がった細野晴希が史上91人目、103度目のノーヒットノーランを達成した。球団では2022年のポンセ以来4年ぶり7人目、日本人投手では1995年の西崎幸広以来31年ぶり6人目の快挙となった。

 立ち上がり、先頭打者の髙部瑛斗にいきなり四球を許して「やばいかなと思った」ものの、「その後はちゃんと修正できました」。続く藤原恭大を併殺に仕留めて初回の攻撃を3人で終えると、テンポ良くロッテ打線を打ち取っていく。4回には一死から藤原に死球を与え、二死から盗塁を決められて得点圏に走者を背負った。それでも、「要所、要所で真っすぐでちゃんと三振が取れました」と振り返ったように、四番のポランコを空振り三振に斬って取ると、勢いはさらに加速していった。「H」ランプを灯させないまま、プロ入り後初めて9回のマウンドへ。代打の岡大海を二ゴロ、宮崎竜成を遊ゴロに打ち取って二死。あと一人の状況から一塁失策で出塁を許して「これが試練か。(記録が)惜しかったで終わるのかな」という気持ちがよぎったが、すぐに切り替え、最後は藤原を150キロ直球で見逃し三振。球場はファイターズファンの大歓声に包まれた。

「ちょっとずつ、すごいことをしたんだなと実感がわいてきています。僕の中では本当に出来過ぎなぐらいの記録。ちゃんとゼロで抑えられたっていうのは、すごく自信になりました。次もノーヒットノーランと言われても難しいので、一つでもゼロを続けられるような投球をしたいです」

 快投の裏には投球フォームの変更があった。本拠地でエース・伊藤大海らとともに行った自主トレ中に周囲の助言にも後押しされて「ちょっとアームアングルを下げました」。投球フォームに変化を加えると、「投げやすい」という心地よさに包まれ、直球のスピードも増した。この日も150キロ台を連発し、打者を圧倒。新庄剛志監督は「フォームを変えて9回でも1回と変わらない150キロを投げていた」と絶賛。本人も「(全力で)投げなくてもいいところは抑えながら投げてきた結果、最後の最後まで150キロ近くの球が投げられました」と振り返ったように、球数が100球を超えても球威は衰えなかった。

 奪三振は12を数え、与四球は1を記録。以前、細野は理想の投手像を次のように語っていた。「K-BB%(対戦打席あたりの、奪三振割合-与四球割合)という指標がありますが、それが30%を超えたら日本では圧倒的な存在になる。例えばロッテ時代の佐々木朗希(現ドジャース)などがそうですが、そういうピッチャーを目指しています」。まだ1試合を終えた時点だが、細野のK-BB%は37.9%。圧倒的な投手へ、まずは好スタートを切った。

 新庄監督は「今後が本当に楽しみです」と目を細めた。昨年までの2年間でわずか3勝。ドラフト1位の期待に応えたとは言い難かったが、本人は「今年はなんとか1年間一軍で戦えるように、頑張っていきたい」と力を込める。2年連続2位からチーム一丸で悲願の優勝を狙う日本ハム。潜在能力を開花させた背番号29が頂点へ駆け上がる原動力となる。

【文責:週刊ベースボール】