【記録員コラム】2026年6月度ファーム・リーグ マンスリーレビュー
季節もいよいよ夏本番を迎えました。プロ野球の夏の一大イベントと言えば「夢の球宴」こと、マイナビオールスターゲーム2026!
ファン投票の最終結果は明日発表ということで、楽しみにされているファンの方も多いのではないかと思います。
さらに、オールスターゲームの前日、7月27日(月)には、ファーム・リーグの球宴こと「ナミックス フレッシュオールスターゲーム2026」も開催されます。今年の開催地はHARD OFF ECOスタジアム新潟!とっても素敵な球場ですので、この機会にぜひ足をお運び頂き、14球団から選抜された未来のスター選手たちの溌剌としたプレーを楽しんで頂けますと幸いです。
(チケットは各プレイガイドで好評発売中!詳細はこちら)
https://npb.jp/freshas/2026/ticket.html
さて、今回も新生「ファーム・リーグ」で6月に生まれた主な記録と、好成績を残した選手をご紹介します。
個人記録
ソフトバンク・中村晃、ファーム・リーグ初の「満塁サヨナラ本塁打」(6/28)
試合結果
6月28日(日)、タマホームスタジアム筑後で行われたソフトバンク-オイシックス3回戦は5対2とオイシックスが3点をリードして9回裏を迎え、抑えの上村知輝投手がマウンドに上がります。
オイシックスがタマスタ筑後で試合を行うのはNPB参加3年目で初めてのことで、初戦こそ接戦の末に敗れましたが、2戦目は二桁得点を挙げる猛攻を見せてソフトバンクを圧倒。この日も終盤に一挙4点を奪う攻撃で逆転に成功し、西地区の強者を相手に敵地でのカード勝ち越しは目前。
ですが、ソフトバンクも簡単には終わりません。連打と四球で無死満塁のチャンスを作ると、打席には19年目の大ベテラン・中村晃選手。前の打席は二死二塁のチャンスに代打出場し、右飛に倒れていました。本塁打が出れば逆転サヨナラというこの場面、初球を振り抜いた打球はまたしてもライトに上がります。しかし、今度の打球は右翼手の遥か頭上を越えて、フェンスの向こうへ消えていきました。
劇的な逆転満塁サヨナラ本塁打はもちろんファーム・リーグ初の記録。NPB二軍通算では41人目、41度目の達成でした。
チーム記録
オリックス・バファローズ、ファーム・リーグ初の「無安打有失点試合」達成(6/27)
試合結果
6月27日(土)、楽天モバイル 最強パークで行われた楽天-オリックス1回戦は、白熱した投手戦となりました。
オリックス先発の山口廉王投手は高校時代を過ごした仙台での凱旋登板でしたが、立ち上がりに苦しみます。いきなり8球連続ボールで無死一二塁のピンチを招くと、続く打者の投ゴロで一死二三塁とし、4番・大坪梓恩選手の二ゴロの間に1点を失います。
しかしその後は立ち直り、2回一死から四球を与えたほかは一人の走者も許さないピッチングで5回を投げきると、その後は6回を富山凌雅投手が三者凡退、7回を川瀬堅斗投手が四球を1つ与えながらも無失点、8回は本田仁海投手が三者連続三振という圧巻の投球を見せ、楽天打線を無安打に封じ込めます。
一方の楽天投手陣も3投手のリレーでオリックス打線に本塁どころか三塁さえ踏ませず、8回までスコアボードに0を並べます。
迎えた最終回、オリックスは3イングの辛島投手を攻め立てて一死二・三塁のチャンスを作ると、二死から三方陽登選手が起死回生の3点本塁打を放ち、土壇場で逆転に成功します。裏の守りは阿部翔太投手が三者凡退で締めくくり、5人の投手の継投で計32人の打者に1本の安打も許さず、ファーム・リーグ初の「無安打有失点試合」達成となりました。
ちなみに、「無安打有失点試合」は一軍公式戦では過去に5試合記録されており、詳しくは昨年掲載の【記録員コラム】有失点?有得点?にてご紹介しています。
また、二軍公式戦においては過去にこの無安打有失点試合をも上回る、「両チーム無安打での無安打有失点試合」という記録も生まれており、これについては4月掲載の【記録員コラム】プロ野球唯一の両チーム無安打試合で当時の担当記録員が後日談も交えて綴っていますので、これら2つのコラムも併せてご覧ください。
6月度リーダーズ
リーグ・リーダーズ (打撃部門)
東地区
| 打率 | .446 | 繁永 晟(楽) |
|---|---|---|
| 本塁打 | 4 | エドポロ ケイン(日) |
| 打点 | 12 | 石川 慎吾(ロ) |
| 小西 慶治(O) | ||
| 出塁率 | .471 | 繁永 晟(楽) |
| 安打 | 29 | 繁永 晟(楽) |
| 盗塁 | 15 | 高 義博(O) |
中地区
| 打率 | .458 | 蛭間 拓哉(西) |
|---|---|---|
| 本塁打 | 6 | 林 安可(西) |
| 打点 | 15 | 林 安可(西) |
| 出塁率 | .483 | 皆川 岳飛(巨) |
| 安打 | 22 | 蛭間 拓哉(西) |
| 盗塁 | 7 | 廣沢 新太郎(ハ) |
西地区
| 打率 | .343 | 佐藤 啓介(広) |
|---|---|---|
| 本塁打 | 3 | 田村 俊介(広) |
| 山川 穂高(ソ) | ||
| 打点 | 13 | 田村 俊介(広) |
| 出塁率 | .429 | 佐藤 啓介(広) |
| 安打 | 15 | 仲田 侑仁(広) |
| 盗塁 | 6 | 岸本 大希(広) |
リーグ・リーダーズ(投手部門)
東地区
| 防御率 | 2.40 | 井口 和朋(O) |
|---|---|---|
| 勝利 | 2 | 唐川 侑己(ロ) |
| 河村 説人(ロ) | ||
| 江原 雅裕(楽) | ||
| 古賀 康誠(楽) | ||
| 宮森 智志(O) | ||
| 青柳 晃洋(ヤ) | ||
| 勝率 | 1.000 | 南波 秀(O) ほか2名 |
| 奪三振 | 16 | コントレラス(楽) |
| セーブ | 4 | 上村 知輝(O) |
中地区
| 防御率 | 0.00 | 佐藤 宏樹(ハ) |
|---|---|---|
| 勝利 | 3 | 園田 純規(巨) |
| 深沢 鳳介(デ) | ||
| 代木 大和(ハ) | ||
| 勝率 | 1.000 | 高取 将之介(ハ)ほか4名 |
| 奪三振 | 25 | 代木 大和(ハ) |
| セーブ | 5 | 大石 航(ハ) |
西地区
| 防御率 | 1.06 | 齋藤 響介(オ) |
|---|---|---|
| 勝利 | 2 | 岩崎 峻典(ソ) |
| 岡留 英貴(神) | ||
| アドゥワ 誠(広) | ||
| 大瀬良 大地(広) | ||
| 勝率 | 1.000 | 齋藤 響介(オ) ほか6名 |
| 奪三振 | 15 | ラグズデール(神) |
| セーブ | 4 | モレッタ(神) |
※太字は三地区を通じてリーグトップ
東地区は楽天の繁永選手が打率・出塁率・安打で三冠。安打数トップは3・4月度に続いて2度目と、ルーキーながら開幕から好調を維持し続けています。
中地区はハヤテ投手陣の活躍が光ります。なんと全ての部門でトップに名を連ねており、なかでも巨人から派遣の代木投手は2完投を含む3勝を挙げる大活躍!現在は派遣期間を終えて巨人に復帰していますが、実りある派遣になったようです。
西地区では若鯉が跳ねに跳ねています。佐藤啓介選手と田村選手がそれぞれ二冠、仲田選手が最多安打、岸本選手が最多盗塁と、主要部門を赤く染め上げました。若手選手の台頭がめざましい今季の広島ですが、次はどの選手がチャンスを掴むのか、今後も目が離せません。
各地区から一人ずつ選出されるSMBC信託銀行 ファーム月間MVP賞は今週の木曜日、7月9日発表です!
以上、6月度のファーム・リーグ マンスリーレビューでした。
それではまた来月お会いしましょう。
【NPB公式記録員 大塚雄太】
