ヤフオクドームで幕を開けるSMBC日本シリーズ2017を前日に控えた10月27日、ソフトバンクとDeNAの両チームが前日練習を行った。
まず、12時40分過ぎからソフトバンクの選手たちが順にグラウンドへ。工藤公康監督の「笑っても泣いてもあと7試合。必ず日本一になれるように。またビールかけができるように頑張りましょう!」という掛け声で練習はスタート。
ソフトバンクとしては2年ぶりのSMBC日本シリーズ2017の舞台となるが、いつもと変わらぬリラックスしたムードで選手たちは体を動かした。ケガから復帰したばかりの柳田悠岐が打撃練習で右へ、左へサク越えを含む鋭い打球を連発するなど仕上がりの良さが目を引いた。
ほとんどの選手が初のSMBC日本シリーズ2017となるDeNAはアップが終わると投手陣はまず1人ずつがマウンドの状態を確認してから練習へ。野手陣も慣れないグラウンドの状態を確かめるように、外野も含めた守備練習に頭の時間を割いた。打撃練習ではラミレス監督から「キーマンは桑原(将志)。ロペス、筒香(嘉智)、宮﨑(敏郎)と(クリーンアップは)そろっているので、桑原が塁に出れば得点の可能性は高まる」と期待を寄せられていた桑原が真っ先に打撃ケージに入り、快音を響かせていた。
前日練習の合間には、両指揮官が監督会議に臨んだ。この席でソフトバンクの工藤監督は予告先発を提案するが、DeNAのラミレス監督は7試合とも予告先発なしを主張。両チームが合意に至らず同シリーズでの予告先発は採用されないこととなった。また、Jアラートが発令された場合は、その時点のプレーが終わり次第、観客・選手の安全を優先して試合は中断されることが確認されている。
監督会議の前後には両監督が会見を開いた。ラミレス監督は「ソフトバンクは非常に強くて完成されたチーム。経験値も高い。だからこそ、試合の中で状況に応じて対応していくことが大事になる。(DH制だが)筒香はレフトに入る」と語り、起用に関しては本人に伝えてあるという。そして第2戦以降は状況を見てラインアップを考えると説明した。
一方、DeNAの印象を聞かれた工藤監督は「(DeNAは)CSファイナルを見る限りは打つべき人がしっかり打って勝利している。打撃のチームというわけではないが、投手がしっかり抑えて、それ以上に点を取ってというバランスのよいチーム。ラミレス監督の采配にも鋭い目を感じる」と語り、「自分たちの野球をやっていくだけ。6回以降は万全のリリーフ陣がいるので、先制点を取ってしっかり守り切っていきたい」と抱負を語った。