ソフトバンクが4連勝で一気に日本一に輝くか。それを阻止し、DeNAの逆襲が始まるのか。SMBC日本シリーズ2017第4戦。両軍の意地がぶつかり合った。
DeNAの先発・濵口遥大は初回、二死からデスパイネに四球を与えるも、内川聖一を三飛に打ち取り無失点に。リズムに乗ると、140キロ台の直球、フォーク、スライダー、さらには120キロ台チェンジアップを交える緩急をつけた投球で、2回から6回まで毎回三振を奪ってソフトバンク打線につけ入るスキを与えない。
対するソフトバンク先発・和田毅も、初回に桑原将志に安打を浴びるも、落ち着いて後続を断ち、凡打の山を築く。貫禄の投球で、こちらも本塁を踏ませず、両先発の好投で試合は中盤へ。
均衡を破ったのは今季のセ・リーグ首位打者の一発だった。5回裏、先頭のDeNA・宮﨑敏郎が、甘く入った2球目のストレートを振り抜くと、打球は弾丸ライナーで左翼席に突き刺さる先制弾に。この一発で打線が勢いづく。梶谷隆幸が右前打、髙城俊人が左前打で続き、濵口が犠打で一死二、三塁とすると、倉本寿彦が右翼へ犠飛を放って追加点。7回裏には髙城のソロ本塁打が飛び出して3対0とリードを広げる。
援護を受けた濵口は、ルーキーとは思えぬ堂々かつ落ち着いた投球を続ける。8回表に初安打を許し、二死一、三塁としたところでマウンドを降りたが、7回2/3を2安打7奪三振、無失点の好投で流れを渡さなかった。
DeNAは8回裏にも4安打を集中して3点を追加し、9回表は守護神・山﨑康晃が日本シリーズ初登板。先頭のデスパイネを一飛、内川、中村晃を遊ゴロに抑えてゲームセット。6対0の快勝で、シリーズ初勝利を挙げた。
負ければ終わりの後がない状況で、好投を見せたDeNA・濵口は「とにかくゼロに抑えて、チームが勝つことだけを考えていた。自分の持っている力を全部ぶつけていこうと思っていました」と語り、ラミレス監督も「信じられないくらい素晴らしい投球を見せてくれた」と新人左腕を称えた。
地元・横浜のファンの大声援を背に、待望のシリーズ1勝。リーグ3位から日本シリーズ進出を決めたDeNAが、崖っぷちの状況から“底力”を見せるのか――。濵口の好投、そして目覚めつつある強力打線を、逆襲への狼煙とする。
2017年11月1日(水)
横浜 ◇開始 18時31分 ◇試合時間 3時間2分 ◇入場者 27,162人
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
横浜DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 3 | X | 6 | 12 | 1 |