終盤までもつれる接戦となった第2戦から一夜が明けた10月30日、DeNAは空路、横浜に戻ってきた。この日は指名練習にあてられており、一部の投手以外は休養となった。指名練習に参加した石田健大、井納翔一、今永昇太、濱口遥大、ウィーランドの5人は14時30分ごろに横浜スタジアムでアップを開始。
肌寒い秋風が吹く中、ジョッグ、ダッシュ、ポールを使った柔軟体操、キャッチボールとメニューをこなしていった。昨日先発した今永をはじめ、非常にリラックスした表情で体を動かしているのが印象的だった。
開幕2連勝で勢いづくソフトバンクも午後の便で横浜入り。こちらは日没後の17時15分から全体練習を行っている。明日の試合を想定したナイターの下、全体ランニングがスタート。風が強く、冬のような寒さの中で選手たちは掛け声を出してきびきびと動いた。守護神のサファテは1人半袖でキャッチボールを行うなど気合十分。野手はノック、打撃練習を行うなどの調整を重ねた。投手陣では、和田毅らがマウンドの傾斜や硬さを入念にチェックする姿も見られた。
福岡での2試合を終え、舞台を横浜に移し仕切り直しとなる第3戦。ここまで2戦はソフトバンクが前評判どおりの戦力で1戦目を大差で勝利し、2戦目はリードを許しながらも終盤に底力を見せ逆転勝利で波に乗っている。中でもケガからの復帰で一番に定着した柳田悠岐、三番・デスパイネの2人の存在が大きい。柳田はチャンスメークにとどまらず、自らのバットで得点を挙げるポイントゲッターにもなっている。
デスパイネも柳田、そして二番・今宮健太がつくったチャンスにバットで応える形で2戦連続、初回に先制点をたたき出している。この3人に内川聖一、中村晃、松田宣浩と続く打線に対して、先発が予想されるDeNAのウィーランド、濱口、石田がしっかりと腕を振って持ち味を発揮して立ち向かっていけるかが第3戦以降のポイントとなるだろう。
また第3戦、4戦、5戦はセ・リーグ本拠地の試合となりDH制が採用されない。交流戦と同じようにソフトバンクの投手も打席に立たねばならない。投手に回ってくる打順をどううまく使って攻撃力を落とさず戦うのか、試合の勝敗につながる大事な判断となるだろう。
DeNAは早く1勝が欲しいところだが、一番・桑原将志が2戦を終えてノーヒットと元気がない。二番・梶谷隆幸から始まる三番・ロペス、四番・筒香嘉智、五番・宮﨑敏郎の中軸に当たりが出ているだけに、リードオフマンが出塁すると得点率はグッと上がる。地元のファンの声援を受け、19年ぶりの日本シリーズ開催となる横浜スタジアムで2連敗からの巻き返しを期す。そのためには、まず先制点を奪い試合の主導権を握りたいところだろう。