10月25日、みずほPayPayドーム福岡でSMBC日本シリーズ2025が開幕した。2リーグ制以降、最速でセ・リーグを制した阪神はクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでDeNAに3連勝と、変わらぬ強さを見せた。パ・リーグ連覇を果たしたソフトバンクは、CSファイナルステージは第6戦までもつれた末に日本ハムに競り勝ち、日本シリーズへと駒を進めた。両チームが日本シリーズで対戦するのは2014年以来、11年ぶりとなる。
第1戦はソフトバンクが有原航平、阪神が村上頌樹と、両リーグの最多勝投手が先発のマウンドに上がった。1回、有原は二死からセ・リーグCSのMVP・森下翔太に左翼線へ二塁打を許したが、セ・リーグの本塁打王・佐藤輝明から空振り三振を奪い、安定した立ち上がりを見せる。一方の村上は先頭の柳田悠岐に四球を与えると、続く周東佑京を二ゴロとしたが一塁走者が周東に入れ替わると、二盗を決められる。二死から四番・近藤健介が高めの直球を詰まりながらも中前に運ぶと、周東は快足を飛ばして悠々と本塁へ生還し、ソフトバンクが1点を先制した。打った近藤は「先制のチャンスで絶対にランナーをかえそうと集中しました。しっかりスイングを仕掛けにいった中で、いいアプローチができたと思います」と、先制適時打を振り返った。
有原は2回以降も阪神打線に連打を許さずに、安定した投球を見せる。5回には先頭の島田海吏に二塁内野安打から二盗を許し、無死二塁のピンチを招いたが、髙寺望夢を空振り三振、坂本誠志郎を遊ゴロ、小幡竜平を中飛と得点を与えなかった。
しかし阪神は6回、近本光司に中前打からの二盗で、2イニング続けて無死二塁とすると、セ・リーグ最多犠打の中野拓夢が三塁線へセーフティ気味の送りバント。これを三塁手・野村勇は切れると判断して見送るが、ボールは三塁線ギリギリのところで止まり、無死一、三塁とチャンスを広げた。さらに中野も二盗を決めて無死二、三塁から森下の遊ゴロの間に近本が本塁へ生還し同点に追いつく。さらに一死三塁から佐藤輝が右中間へ運び適時二塁打。「チャンスで回してもらったので、しっかり打ち返すことができて良かったです」と四番が勝負強さを発揮して逆転に成功した。
村上は「マウンドの感触を合わせるまで少し時間がかかってしまいましたが、投球練習からしっかり確認して2回以降粘りの投球ができたと思います」と、尻上がりに調子を上げていき2回以降は無失点。結局7回115球を被安打6、1失点で後をリリーフ陣に託した。
阪神の8回のマウンドには及川雅貴が上がる。一死から近藤に左越二塁打を許したが、続く栗原陵矢を空振り三振で二死にする。ソフトバンクはここで山川穂高を代打に送ると、阪神はレギュラーシーズン50試合連続無失点継続中の石井大智をマウンドへ。石井は山川には四球を与えたが、野村を左飛に打ち取った。続く9回にも石井はマウンドに上がると、二死から柳田に中前打、周東には打撃妨害で一、二塁としたが、最後は柳町達を中飛に打ち取り、大事な初戦をものにした。
藤川球児監督は「尻上がりに調子を上げていきながら、自チームの攻撃を待つと、シーズンそのままの投球でした」と村上をたたえると、「森下、佐藤で得点できたことは明日以降にも非常に大きくつながると思います」と、手応えを得て第2戦に挑む。
2025年10月25日(土)
みずほPayPayドーム福岡 ◇開始 18:32 (3時間17分) ◇入場者 36,882人
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
| 阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 1 |
| 福岡ソフトバンク | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0 |




























