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日本野球機構オフィシャルサイト

SMBC日本シリーズ2025

デイリーリポート

第5戦

ソフトバンクが勝負強さを発揮して逆転勝利し、5年ぶり12度目の日本一に輝く

 10月30日、SMBC日本シリーズ第5戦が阪神甲子園球場で行われた。前日の第4戦ではソフトバンクが粘る阪神を振り切り、3連勝で3勝1敗として日本一に王手をかけた。勢いそのままにソフトバンクが日本一へと駆け上がるのか、それとも阪神が本拠地で意地を見せるのか。阪神は大竹耕太郎、ソフトバンクは有原航平の先発で注目の一戦は始まった。

 1回は両先発が三者凡退の素晴らしい立ち上がりを見せた。このまま投手戦に突入かと思われた2回、阪神の攻撃は四球で出塁した大山悠輔と髙寺望夢を塁上に置き二死一、二塁で、打席には坂本誠志郎。カウント2-1から真ん中に入ってきたツーシームを左翼前にはじき返した。二塁から大山が激走して生還。「勝つしかないので! 勝てるように頑張ります!」という執念の一打が左前先制適時打となった。

 さらに5回、阪神は二死一、二塁のチャンスを作り、打席には初戦から4試合連続適時打を放っている佐藤輝明。ここで小久保裕紀監督は前日に素晴らしい救援を見せたヘルナンデスへの継投を決断した。カウント2-2からの7球目、ヘルナンデスの直球が真ん中に入ってくると、力強くはじき返した打球は中前適時打となった。「次の1点が欲しい展開だったので、いい結果が出て良かったです」と佐藤輝のコメントどおり、待望の追加点が阪神へと入った。

 有原は4回2/3を投げて82球、被安打6、与四球3、2失点。一方の大竹は変幻自在の投球で打者を翻弄し、6回まで74球、被安打3、無四球無失点の素晴らしい内容で、鉄壁のリリーフ陣に後を託した。

 ただ、このまますんなりとは終わらない。8回、ソフトバンクの攻撃は一死一塁で打席には柳田悠岐。阪神のマウンドにはレギュラーシーズン50試合連続無失点の石井大智が立つ。その初球、外角いっぱいの直球を振り抜くと打球は左翼ポール際へ。「いいスイングができました」という打球は切れることなくスタンドに飛び込む同点2点本塁打となった。さらにソフトバンクは石井を追い立て二死一、三塁と逆転のチャンスを作った。ここで栗原陵矢が放った痛烈なゴロが一、二塁間を襲うが、これを一塁・大山がダイビングキャッチして一塁封殺のファインプレー。ギリギリのところで逆転を許さなかった。

 その後は互いに譲らず、勝負は延長へと突入すると、阪神は延長10回から第1戦で先発し勝利投手となった村上頌樹をマウンドに送るスクランブル体制。村上は10回に二死一、二塁のピンチを背負ったがこれを切り抜けると、イニングを跨いで11回もマウンドへ上がった。

 しかし、ソフトバンクは11回先頭の野村勇が、カウント2-2から外角の直球をとらえる。「もう必死に食らいついていくことだけでした」という打球は右翼フェンスをギリギリ超え、日本一をたぐり寄せる勝ち越し本塁打となった。その裏のマウンドには松本裕樹が上がる。先頭の佐藤輝には四球を与えたが、大山を中飛、木浪聖也を遊ゴロ、最後は髙寺を二ゴロに打ち取り、5年ぶり12度目の日本一に輝いた。現役時代の背番号と同じく9回、甲子園の空を舞った小久保監督。「昨年届かなかった日本一という目標を達成できてとても嬉しいです」と、監督として初の日本一を振り返った。またMVPには3試合連続本塁打を記録した山川穂高が、優秀選手賞にはソフトバンクから柳田、杉山一樹、藤井皓哉、敢闘選手賞は阪神の佐藤輝が選ばれ、2025年シーズンの幕は閉じた。

SMBC日本シリーズ2025 第5戦

2025年10月30日(木)
阪神甲子園球場 ◇開始 18:04 (4時間9分) ◇入場者 41,606人

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 H E
福岡ソフトバンク 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 1 3 10 0
阪神 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 2 8 1
バッテリー
【ソ】 有原ヘルナンデス松本晴藤井、○杉山(1-0)、(S)松本裕(1) ‐ 海野嶺井
【神】 大竹及川石井岩崎、●村上(1-1) ‐ 坂本
本塁打
【ソ】 柳田 1号(8回2ラン 石井)、野村 1号(11回ソロ 村上