10月26日、横浜スタジアムでSMBC日本シリーズ2024が開幕した。4年ぶりにパ・リーグを制したソフトバンクはクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで日本ハムを3連勝で一蹴。セ・リーグ3位のDeNAはCSファーストステージから勝ち上がり、“下克上”を果たして頂上決戦へ。日本シリーズで両者の顔合わせは2017年以来、7年ぶりになる。
第1戦の先発はDeNAがジャクソン、ソフトバンクが有原航平だった。両投手ともゼロに抑える立ち上がりを見せたが、2回にソフトバンク打線がジャクソンを攻め立てる。二死一塁から牧原大成が左翼線二塁打でつないで二死二、三塁に。打席には甲斐拓也が立ったが、次打者が投手の有原だけにDeNAベンチは当然申告敬遠を選択。だが、この策が裏目に出る。カウント1-1からの3球目、真ん中に入った153キロ直球を有原が逆らわずにはじき返すと打球は一、二塁間を破り、2者が生還。塁上でガッツポーズした有原は「普段立つことがない打席ですが、なんとかしようという気持ちだけだった。とにかく先制のタイムリーとなって良かったです」と笑顔を見せた。
ジャクソンは2点を失ったあと、二死一、二塁から柳田悠岐を空振り三振に仕留めると3回は周東佑京、今宮健太、山川穂高を3者連続三振。4回も先頭の栗原陵矢から空振り三振を奪い日本シリーズ最多タイの5者連続奪三振をマーク。1974年第6戦のロッテ・村田兆治、94年第2戦の巨人・槙原寛己に次いで3人目の快挙だった。
有原はカットボール、ツーシーム、チェンジアップ、フォークなど多彩な変化球を巧みに配するピッチングでDeNA打線を封じ込む。5回は先頭の森敬斗が一塁へのボテボテの当たり。これが内野安打となり嫌な形で走者を許し、代打・フォードに4球目を右翼ポール際に特大のファウルとされるが慌てない。フォードに対して再び内角にカットボールを投じて右飛に打ち取ると、続く桑原将志は投直に。ランエンドヒットでスタートを切っていた一走・森敬は戻れずに併殺となった。
DeNAも追加点を与えないように必死に守る。5回二死一、二塁ではジャクソンから代わった中川颯が山川を空振り三振に仕留め、6回二死一、二塁のピンチも切り抜けると、7回一死一塁では投球を外して戸柱恭孝が周東の二盗を阻止。2対0のまま試合は最終盤に入っていくが、DeNA打線は奮起できない。有原には7回4安打無失点に封じられると、8回もヘルナンデスの前に3三振に倒れる。すると、9回に堀岡隼人が今宮に2点適時二塁打、栗原に左前適時打を浴びて、ついに3点を追加されてしまう。
5対0とリードを広げたソフトバンクの9回のマウンドには守護神のオスナが上がる。ここで、ようやくDeNA打線は反撃。二死から梶原昂希の中前適時打などで3点を返し、なお二死一、三塁と一発が飛び出せば逆転する展開となったが、オスナが踏ん張って牧秀悟を中飛に打ち取ってゲームセット。有原の投打にわたる活躍で勝利したソフトバンクは2018年第3戦から続く日本シリーズ記録の連勝を13に伸ばした。しかし、小久保裕紀監督は「3つ負けられるのが日本シリーズなので、あまりそこは気にせずに一戦一戦やっていきます」。気を引き締めて第2戦を見据えた。
2024年10月26日(土)
横浜スタジアム ◇開始 18:33 (3時間46分) ◇入場者 33,147人
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
福岡ソフトバンク | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 5 | 9 | 1 |
横浜DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 9 | 1 |