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日本野球機構オフィシャルサイト

SMBC日本シリーズ2023

デイリーリポート

開幕前日

59年ぶりに“関西球団同士”の対決となるSMBC日本シリーズ2023、オリックスは山本由伸、阪神は村上頌樹が開幕マウンドへ

 関西が熱く盛り上がる。兵庫県を本拠地に構える阪神がセ・リーグ、同大阪のオリックスがパ・リーグを制し、ともにクライマックスシリーズ(CS)も突破。1964年の阪神対南海以来、59年ぶり2度目となる“関西球団同士”による顔合わせとなったSMBC日本シリーズ2023の開幕を翌日に控えた10月27日、両球団が京セラドーム大阪で前日練習を行った。

 3年連続の頂上決戦の舞台に立ち、本拠地で第1戦を迎えるオリックスは、13時から全体練習を開始。ウォーミングアップ、キャッチボールを終えると、シートノック、2カ所でのフリー打撃と約2時間、ナインは終始リラックスした雰囲気の中で汗を流した。

 左手首を痛め、ロッテとのCSファイナルステージ第4戦を欠場した紅林弘太郎も軽快な動きを披露。シートノックでは遊撃の位置に就き、フリー打撃でも快音を響かせて復調をアピールした。左足を疲労骨折した頓宮裕真も完全復調を期待させる動きで、右ヒラメ筋の筋損傷でCSを欠場した二塁手の安達了一も汗を流すなど故障者復帰のメドが立ちつつある。ただ、左足首を痛めている主軸・杉本裕太郎は練習に姿を見せなかった。

 練習後、監督会見に臨んだオリックス・中嶋聡監督は故障者の復帰に「明日、本当にいけるのか、確認してからでないといけないが、準備できていると思っています」と最後まで状態を確認し、入念な準備で挑む構え。また、対戦する阪神に「本当に強いチーム。強い野球をやってきて、非常に投手力の高いチームだと思います」と口にし、気を引き締めた。

 その後、オリックス・中嶋監督と阪神・岡田彰布監督が監督会議へ。今年はすでに予告先発の採用が決まっており、第1戦の先発を両指揮官が発表。オリックスが山本由伸、阪神が村上頌樹を先発のマウンドに送り出すことを明かし、初戦は1998年生まれの同い年右腕が投げ合うことが決まった。59年ぶりの“関西対決”に注目度は高まっており、中嶋監督が「今年最後のプロ野球を楽しんでもらいたい」と口にすれば、岡田監督は「オリックスとともに良い試合をしていきたい」と健闘を称え合い、熱戦を誓った。

 ただ、負けるつもりはない。阪神は、リーグを制して挑む日本シリーズは岡田監督が率いていた2005年以来18年ぶり。監督会見では、前回の05年は敗れたとあって「いや、もう前回のことは忘れているんで。あまりいい結果じゃなかったんで」と言いつつ「優勝して、このステージに立つというのは18年ぶりなんで。今年のプロ野球、最後2チームが残ってね、皆さんの注目を浴びる、そういうゲームになると思うんで。ファンの人も楽しみかも分からないですけど、チームとしても1年間の総決算として思い切り戦いたい。そういう気持ちでいっぱいです」と決意を口にした。

 16時30分からは、阪神ナインの練習がスタート。ウォーミングアップ、キャッチボール後に投内連係を行い、外野手も就いてシートノックへ。最後は2カ所でフリー打撃を行い、ポイントゲッターとして期待される大山悠輔、佐藤輝明らが快音を響かせ、好調ぶりをのぞかせた。

 いよいよ幕を開けるSMBC日本シリーズ2023。昨年、4勝2敗1分で26年ぶり5度目の日本一を手にしたオリックスの連覇か、それとも阪神が1985年以来38年ぶり2度目の頂点に立つか──。先発、救援とも好投手を数多く擁し、そつのない攻撃で得点を奪うなど、戦いぶりも共通点が多い、“関西球団同士”による第1戦は明日28日、京セラドーム大阪にて、18時30分プレーボールで行われる。