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大幅に打順を組み替えたオリックス打線が機能、8対0の完封リレーでオリックスが勝利し1勝1敗のタイに

　10月29日、SMBC日本シリーズ2023の第2戦が京セラドーム大阪で開催された。初戦は阪神打線がオリックス先発の山本由伸を打ち崩し8対0で先勝。絶対的エースで負けたショックを払拭するためにも、オリックスは何としても勝利を手に入れたいところだ。

　試合が動いたのは3回だった。オリックスは一死から廣岡大志が左前打で出塁。二死後、西野真弘の打席で阪神先発の西勇輝が一塁けん制で悪送球を犯し、一走・廣岡が二塁へ。二死二塁のチャンスで西野が内角スライダーにうまく反応し、右中間を破る先制適時三塁打。「使っていただいたので、それに応えようと思って必死にやった」と第1戦ではスタメンを外れた男が意地を見せた。

　その裏、オリックス先発の宮城大弥は先頭の中野拓夢に投手内野安打を許すも、森下翔太は遊ゴロ併殺打。しかし、大山悠輔、佐藤輝明に連続で左前打を浴びて二死一、二塁のピンチを招く。ノイジー相手にカウント2－2から内角高めにクロスファイアーを投げ込むも球審の右手は上がらず。しかし、気持ちを切らさない。フルカウントからはキレのあるフォークを外角低めに投げ切り、ノイジーを空振り三振に仕留めると渾身のガッツポーズを見せた。

　宮城の力投に打線が応える。4回、二死から宗佑磨が四球を選ぶと、紅林弘太郎は右前打でつなぐ。二死一、三塁とすると野口智哉が真ん中へのチェンジアップを見逃さず、二遊間を破る。「とにかく必死に、なんとか食らいついていこうと思っていたので、タイムリーになってくれてよかったです」と野口。さらに廣岡、中川圭太も続く。怒涛の3連続適時打で3点を追加し、西勇をKO。日本シリーズ初登板となった西勇だが、古巣相手に“恩返し”の投球を見せることができなかった。

　宮城は6回4安打無失点で降板すると7回からはオリックス自慢のリリーフ陣がマウンドへ。宇田川優希が7回を三者凡退に抑えると8回も山﨑颯一郎が阪神打線に得点を許さない。9回は小木田敦也が3人で仕留め、リリーフ陣がパーフェクトリレー。初戦はベンチ外の西野を二番、スタメンを外れたセデーニョを四番、廣岡を九番で先発起用するなど大幅に打順を組み替えたオリックス打線が機能し、8対0で勝利をつかんだ。

　1勝1敗のタイに戻したオリックス・中嶋聡監督は「昨日の試合が本当に申し訳ないなと思っていたので、何とかやり返せて良かった。宮城は山本が打たれてしまったのでプレッシャーがあったと思うけど、しっかりやり返してくれました。（4回の4連打は）宮城がしっかり投げてくれて、ピンチを抑えてくれたことがつながってくれたと思います」と4年目左腕を称えた。第3戦は阪神甲子園球場で迎える。「厳しい展開になると思いますが、しっかりといいゲームをして、喜んでもらえるようなゲームをしたいと思います」と阪神ファンで埋まると予想される甲子園でも激闘を誓った。